「教科書の文章、理解できる? 中高生の読解力がピンチ』という朝日新聞デジタルの

記事(2017年11月7日)があり、その中に、読解力を試す問題がありました。

下記はその一部です。

【リーディングスキルテストの問題例】

【問題1】以下の文を読みなさい。

幕府は、1639年、ポルトガル人を追放し、大名には沿岸の警備を命じた。

上記の文が表す内容と以下の文が表す内容は同じか。「同じである」「異なる」のうちから答えなさい。

1639年、ポルトガル人は追放され、幕府は大名から沿岸の警備を命じられた。

正答:異なる

正答率:中学生57%、高校生71%

出典:東京書籍「新しい社会 歴史」

【問題2】

以下の文を読みなさい。

Alexは男性にも女性にも使われる名前で、女性の名Alexandraの愛称であるが、男性の名Alexanderの愛称でもある。

この文脈において、以下の文中の空欄にあてはまる最も適当なものを選択肢のうちから1つ選びなさい。

Alexandraの愛称は( )である。

①Alex

②Alexander

③男性

④女性

正答:①

正答率:中学生38%、高校生65%

出典:開隆堂出版「Sunshine3」

 

問題1の前半の文章は、『幕府は、大名に(は)沿岸の警備を命じた。』であり、

後半の文章は、『幕府は大名から沿岸の警備を命じられた。』なので、内容は真逆ですよね。

前半の文章では「沿岸の警備を命じられた」のは大名であり、後半の文章では幕府です。

ところがこれを正しく理解できなかった生徒は、中学生で43%、高校生で29%だったと

いうことですので、驚くべき実態です。

 

また、問題2の文章は、

Alexは男性にも女性にも使われる名前で、女性の名Alexandraの愛称であるが、

男性の名Alexanderの愛称でもある。』というもので、Alexandraの

愛称は(①Alex)ということはすぐにわかります。

 

ところが、なんと中学生では62%もの生徒が間違え、高校生では35%の生徒が間違った

解答をしたのです。

 

問題1も問題2も簡単な文章だと私は思うのですが、大勢の生徒が理解できていないのです。

 

現在、中・高校生を教えていますが、これほど理解力がないものとは想像していませんで

した。

特に、問題2の正答率の低さには驚きます。

生徒には教科書を読めばわかると普段、話しているのですが、これでは教科書を読んでもわ

からないはずだと。

 

ただ、最近の子供たちは、長い文章を読む粘りを持っていないということは感じています。

例えば数学の問題でも、長文の問題は取り組む前から諦めてしまいます。

簡単に言えば、「イエス」か「ノー」で答えられるような問題、クイズのような問題にしか、

やる気を出さないのです。

長文を読解する力がないとなれば、国語であれ数学であれ、物理であれ化学であれ、苦手な

ことがうなづけます。

こうした現象は、やっぱりちゃんとした文章を読む習慣がなくなってきているからではない

でしょうか。

文庫本を読んでいる学生など、電車では全く見られなくなったと言っても過言ではないで

しょう。

代わって、多くの人がスマホを覗いています。

きっと、ゲームをしたり、ラインで4文字前後のコミュニケーションを取っているのでしょ

う。小さな画面を扱っていると、短い文章の方が便利ですものね。

 

でも、小学生でも中学生でも学力の低い生徒は、作文はもちろん、言葉もちゃんと話せず、

何を言っているのかがわかりません。

子供の学力を伸ばしたければ、まず、ちゃんとした文章を読ませることです。

やっぱり、基本は『読み書き、そろばん』です。

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