ネットやツイッターをみると、「水素水」なるものへの記述が
ちらほらあるので、「水素水」の善し悪しを論ずる前にまずは
気体の性質について基礎を押さえておきたい
と思います。

水素水が体に良いかどうかは、僕にはわかりません。
ただ、気体の溶解度から考えても、ちょっと無理かなと
思っています。
そもそも水に溶けている水素ガス(H2)を水ごと
胃袋に飲み込んでそれが体にどう作用するかは
まだわかっていないのではないかな。

 

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こないだ書いたように、それは鉄(Fe)分が体には
必要だからと言って、鉄工所から鉄粉をもらってきて
それをそのまま飲みこむ行為に等しいと僕は考えています。

鉄粉を多量に飲んだりするとお腹をこわすのが関の山
でしょう。やっぱり、ほうれん草なんかを食べて、体が
吸収しやすいFeの化合物の形で取りこまないとね。

そういうことで、僕は今のところ磁気の効用についても、
マイナスイオンなるものの効用も、水素水の効用もゲル
マニウムの効用も信じられませんので買うつもりはありません。

ただ、体に良いと信じている人はいらっしゃいますので、その人達は
飲めばきっと体調もよくなるのでしょう。ですので、正当な「売った、
買った」の売買契約が行われている限りは否定しません。
以前、「単なるでんぷん粉」を被験者に体に良い薬だと伝えて飲ませたところ、
実際に効果があったと回答した人が多かったという実験結果を見たこともあり
ます。

しかし、これが相手の知識のないことや判断力の弱いことにつけこんで、
強引に押し売りしたり、健康に対する不安をかき立てて、脅しや嘘の効能を
持ちだし売り込むような事があれば、まさに詐欺商法ですので許されないこ
とです。

化学の苦手な君へ~気体の基本的性質をみていきましょう。

まず気体と言えば、シャルルの法則やボイルの法則ですが、
(V1/T1=V2/T2)のような公式だけを単純に覚えるだけでは応用が利かないよ。

まずシャルルの法則から。

大切なことは、気体は温度が上がれば気体分子の熱運動が激しくなり、膨張するということ。

ではどれくらい膨張するかを正確に調べたのがフランス人のシャルルさんで、研究成果を
1787年に発表しました。→「シャルルの法則」
「シャルルの法則」:一定圧力のとき、一定量の気体の体積はその温度を1K(1℃)上昇
させるごとに0℃の時の体積の1/273ずつ増加する。

というものでした。

これがシャルルの法則の本質です。これをまず頭にしまっておきましょう。

後はこの文章を簡単な数式にまとめるだけです。

ある一定量の気体が0℃の時、体積V0(ブィゼロ)だったとしましょう。
この気体を圧力一定に保ちながらt℃にすると、体積がVになったとします。

とするとシャルルの法則より
V=V0+V0×t/273=V0×(1+t/273)=V0× (273+t)/273
となります。
ここで、273+t=T……① とおくと上の式は
V=V0×(T/273)=(V0/273 )× T……② となりますね。

V0/273は0℃の時の体積V0(一定値)を273(一定値)で割っているので、
当然、V0/273も一定値です。

ですので、Tの値が2倍になればVの値も2倍になります。つまり、
VはTに比例することになります。

さて、ここで大文字のTは、①式より、セルシウス温度t(℃)に273を加えた温度で
絶対温度といい、単位はK(ケルビン)で表します。

そこでシャルルの法則を言い換えると
『一定圧力で、一定量の気体の体積Vは絶対温度Tに比例する』となるわけです。

さらに、②式の一定値(V0/273 )を比例常数k’ とおくと
②式はV=k’ T よって V/T=k’ ……③式 となります。
ここでk’ は常数(一定値)ですので、V/Tを求めれば常に同じ値になるっ
てことですよね。

ということで、一定圧力の時、一定量の気体の体積が、最初、T1〔K〕でV1〔L〕
だったとします。その後、温度・体積が変化して、T2〔K〕でV2〔L〕になったとします。

すると、③式より、V/Tの値は常に一定値ですから、みんなのよく知っている

V1/T1=V2/T2 =k’ (ただし、一定圧力で一定量の気体について)

という公式が出てくるのです。

 

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