野犬が小鹿を襲う

この写真に「物干竿」が写っていなければ、まるでアフリカの自然公園のようです。

獲物を咥えている動物はオオカミ?ではなくて、野犬です。

 

子鹿をくわえるシェパードに似た大型犬(6月24日、宇治市白川)=宇治署提供
<出典:京都新聞>子鹿をくわえるシェパードに似た大型犬(6月24日宇治市白川)

 

大型野犬出没、民家裏でシカ襲う 京都・宇治京都新聞 2017年07月14日 18時28分

14日午前8時10分ごろ、京都府宇治市白川植田の民家裏で、住民から「野犬がシカを襲っている」と110番があった。付近では先月24日にもシカを襲う大型野犬の目撃情報があり、宇治署は警戒を強めるとともに、住民に注意を呼び掛けている。

同署によると、目撃されている野犬は体長約1・5メートル、体高約80センチで、大型犬のシェパードに似ているという。人に危害を加える恐れもあり、付近の小学校では14日、児童が保護者と一緒に下校した。

府山城北保健所はこの日、目撃現場近くに捕獲用のおりを設置した。宇治市内では昨年11月にもシェパードに似た野犬2頭が捕獲されている。

 

写真の野犬は小鹿を咥えていますが、この後、鹿肉を食べるのでしょうか。

飼い犬ではないので、エサは自分で調達しなければならないし、

やっぱり食べるのでしょうね。

 

犬は雑食性ですが、もともとは肉食動物でしたので、牛肉も食べるし好物です。

寄生虫やサルモネラ菌の可能性を考えると、生の豚肉や鶏肉はリスクがありますが、

鹿肉、馬肉にはその危険性は低く、野犬が鹿を食べてもなんら問題はありません。

 

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ところで、心配なことは鹿を襲うのですから、人間を襲いはしないかということです。

普段から、犬が人にかみつく事件は珍しくはありませんし、大型犬に襲われて死亡すること

もあります。

 

鹿を襲うような行動を繰り返すことで、野犬の攻撃的な野生がますます磨かれて、

鹿や人を餌として認識し、襲ったりすることが今後出てくるのでしょうか。

 

熊が人を襲う事件は時々起こり、遺体の損傷状況から熊が人を食べたのではないかと

考えられるケースもありますが、こんなことが野犬で起きたら大変です。

 

犬の本能について

 

<出典:千葉県HP>犬の本能と習性
遠い祖先の狼から受け継いだ本能や習性は、様々な用途目的に人為的に改良繁殖されて

きましたが、現在の犬にも継承されていて、下表の本能習性をどのような犬でも持って

います。

本能大別 本能分類 習 性
繁殖本能 生殖本能 交尾行為等、種の保存(子孫を残す)のための本能です。
養育本能 子育て、子を護る等、母子間の絆は強く、子の側に親が居る時に接近すると危険な場合があります。
社会的本能 群棲本能 群れをつくって棲み、縦型の上下関係をつくり群れの統制をとる順位制度がありま
す。犬は家庭内を我が群れ社会と認識して行動しています。
権勢本能 群れの仲間が従属的な行動をいつもとれば、主導的行動をとり順位を上げるボスとし
て君臨しようとする意識を生みます。犬がかわいくてついつい犬の言いなり(従属的)
な対応をしていると犬の権勢本能が強化され頂点に立ち家庭内をしきろうとし、権勢
症候群となります。
服従本能 ボスがリーダーシップを発揮していると従属的な行動をとり、群れの中で平和に暮ら
そうとするための本能です。飼い主がいつも主導的対応をしていれば犬は希求的に
従属的な行動をとる服従本能性があります。
警戒本能 自己の棲むなわばりをつくり、護るために警戒し他の侵入を警戒し吠えます。犬が吠
える基本的本能習性です。
防衛本能 我が子や群れ、巣を護り順位闘争のためにも威嚇や攻撃行動を起こそうとする本能
です。
監守本能 自己が獲得した餌や物を横取りされないように護ろうとする本能です。
闘争本能 必要とあらば闘います。
帰巣本能 猟に出ても巣に戻れます。(方向感覚)
逃走本能 臆病・不安から逃避して身の安全を図ろうとする臆病な犬の保身術でもあります。
運動本能 遊戯本能 群れの中で戯れながら体力・知力・優劣関係が作られ飼い主とじゃれて遊んでいても
優位を獲得し順位を上げようとする本能です。
栄養本能 持来本能 遠征し獲物を巣に運ぶ、物やボールを加えてくる持来欲を生み出します。
捜索本能 嗅覚を利用し獲物を捜し出そうとする意欲。犯人などの足跡を追うのにも利用してい
る。
追跡本能 逃げる獲物を追います。ドッグレースにも応用しています。突然走り出したり、走り抜
けようとする人でも咬捕しようとします。
狩猟本能  狩猟犬種でなくとも獲物を捕るための狩猟意欲は強くあります。
自衛本能 自己の身を護ろうと相手に対する不信・懐疑性を生みます。飼い主にとって、あって
ほしくない性質で触れられることを嫌がります。

 

飼い犬が人を襲った例

(1)全国で犬のかみつき事故は4373件(環境省2015年度)

その内、98%が飼い犬でした。

現状では、犬と言えばほとんどが飼い犬ですので、飼い犬の割合が多いのは当然です。

(2)身内を襲った例

記憶に新しいのは、4歳の大型犬・ゴールデンレトリバーが、生後10か月の女の子(飼い主

の外孫)を噛み殺したという何とも痛ましい事件です。

 

孫は目に入れても痛くないという諺があるほど可愛いもの、そのかわいい孫を可愛がって

いた飼い犬がかみ殺したというのですから、こんな悲しいことがあるでしょうか。

 

次は事件の詳細です。

 

10カ月の女児、飼い犬にかまれ死亡 東京・八王子
朝日新聞デジタル2017年3月10日00時43分

9日午後4時35分ごろ、東京都八王子市北野台5丁目の民家から、「女の子が犬にかまれた」と119番通報があった。救急隊が駆けつけたところ、生後10カ月の安田翠(みどり)ちゃんが頭から血を流しており、約2時間後に死亡した。現場は翠ちゃんの母親の実家で、飼い犬のゴールデンレトリバー(4歳オス、体重約37キロ)にかまれたという。

警視庁南大沢署によると、翠ちゃんはハイハイを始めたばかりで、当時は祖父母と3人で居間で遊んでいたが、屋内で放し飼いにされている犬が突然かみついたという。

翠ちゃんは祖父母宅をしばしば訪れていた。祖父母は警察に「ほえたりかんだりしない、臆病でおとなしい犬だった」と説明しているという。

(以後、略)

 

噛みつき事件の多くは、飼い主とは関係のない人に噛みつく例が多いですが、

この事件で噛まれた赤ちゃんは、母親の実家である祖父母(飼い主)宅を

しばしば訪れています。

では、祖父母によくなついていたというおとなしいゴールデンレトリバーがなぜ、

噛みついたのでしょうか。

 

上表の犬の本能から考えると、「権勢本能」「服従本能」「警戒本能」が、

関係したのではないかと考えられます。

すなわち、

「赤ちゃんはたびたび、祖父母宅を訪れていたのですが、犬にとっては赤ちゃんとの

主従関係がまだ確立していなかった。(赤ちゃんとの上下関係を犬にしつけていなかっ

た)」、「その結果、犬は赤ちゃんを主人と認識できず、自分の縄張りである部屋をハイ

ハイする赤ちゃんに強い警戒心いだき攻撃した。」ということではないでしょうか。

 

現在は、ペットブームで多くの犬が愛犬家と暮らしていますが、事故を防ぐためには

犬も野生を残している獣だという認識を常に持ったうえで飼育する必要があるでしょう。

 

さて、宇治市に現れた野犬はセパードに似た大型犬とのこと、子どもを襲う可能性は大いに

あります。早く捕獲して安全な街にもどしてほしいですね。

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