福島原発事故の「事故処理費用」は、
✩賠償費用5.4兆円
✩除染費用2.5兆円
✩中間貯蔵施設の建設費1.1兆円
合計9兆円(政府の2013年試算)

ただし、この9兆円には廃炉のための費用は含まれていません。
✩廃炉費用2兆円

これら、事故処理関連費用と廃炉費用を含めると、総合計11兆円

ところが、この巨額の11兆円でも足りないことがわかり、電事連が試算するとさらに8.1兆円が必要になるというのです。

ということは総合計で19.1兆円の負担。

<福島原発>8兆円負担増 電事連、国費求める
毎日新聞 10月4日(火)14時0分配信

<福島原発>8兆円負担増 電事連、国費求める

 

<福島原発>8兆円負担増 電事連、国費求める
現行の東電支援の枠組み
電力業界団体の電気事業連合会(電事連)が、東京電力福島第1原発事故の損害賠償・除染費用について、東電を含む大手電力各社の負担額が当初計画を約8兆円上回るとの試算をまとめ、超過分を国費で負担するよう政府に非公式に要望していることが4日明らかになった。政府はこれまで「賠償・除染費用は原則的に原発事業者の負担」との立場を取ってきており、慎重に検討するとみられる。

福島第1原発事故の賠償・除染費用は、(1)国がいつでも現金に換えられる「交付国債」を原子力損害賠償・廃炉等支援機構(国の認可法人)に渡す(2)東電は機構から必要な資金の交付を受け、賠償・除染に充てる(3)機構は後に東電を含む大手電力から負担金を受け取り、国に返済する--という仕組み。賠償分は東電と他の大手電力が分担▽除染費用は機構が持つ東電株の売却益を充当▽中間貯蔵施設の費用は電源開発促進税で賄うことになっている。

政府は2013年、賠償費用5.4兆円▽除染費用2.5兆円▽中間貯蔵施設の建設費などを1.1兆円と見込み、機構への資金交付の上限を9兆円とした。

だが、関係者によると、電事連は、賠償費用が見通しより2.6兆円増の8兆円、除染費用が4.5兆円増の7兆円になると試算。また、東電株売却益も株価下落で1兆円減少し、合計で8.1兆円の資金が不足すると見積もっている。大手電力各社は「除染費用は東電株の売却益で賄えず、最終的に電力各社が負担を迫られる」とみている。
・・・・・

 

これまで、原子力発電を推進する一番大きな理由は、「原子力発電のコストは安い」ということで、大手電力各社もそのように主張してきました。

しかし、いったん事故を起こすと、総合計で19.1兆円の負担。しかも、これで済むのかどうかもわかりません。一体、どこが安上がりなんでしょうか。
さらに、超過分として8.1兆円が必要と試算した電事連は、この8.1兆円を国の金(税金)でまかなってほしいと主張をしてきたのです。ということは、国民に「原発は安いよ」と言っておきながら、後になって高額な追加料金を国民に支払わせるのと一緒です。

電力各社には「原発は『国策民営』で推進されてきたのに、事故が起きたときは事業者が責任を取らされる」との不満がある。東電以外の大手には「東電の事故の責任を負わされるのは理不尽」との思いもある。 だが、大手電力は原発稼働で巨額の利益を上げてきた。原発の「安全神話」に寄りかかり、事故対策を怠ってきた面は否定できない。福島第1原発事故に伴う賠償・除染費用が膨大な額に達する見通しになったからといって、国に負担を押しつけるのは筋が通らない。国が負担を引き受ければ、最終的に税金が投入され、国民負担につながる。

 福島第1原発事故の処理費用は、国が原子力損害賠償・廃炉等支援機構を通じていったん立て替えるが、最終的に電力各社が負担する仕組みだ。この制度の趣旨にも大きく反する。

 

大手電力会社は莫大な利益をあげてぜいたく三昧をしておきながら、安全対策は「事故は起こらないだろう」という勝手な決めつけで、経費をかけずに安普請しかしてこなかったのです。

その結果、地震、津波という災害を前にもろくも海水に浸入されて、電気系統をやられてしまったのです。会社側は自然災害を理由に「想定外」という言い訳をしていましたが、認めるわけにはいきません。そもそも事故は想定外の事象、あるいは人為的ミスで起こるものです

これまでの利益のほんの一部を防波堤に費やして、もっと背の高い強固なものにしておけば、こんな福島原発事故は起きなかったと思います。

さて、原子力発電を私たちは今後、どう考えていくべきでしょうか。

原子力発電は、今回の福島原発事故の大きな犠牲を払って、人間の手には負えない代物であることが証明されました。また事故が起きないまでも、年々積み重なる放射性廃棄物の処理技術さえ、開発されていません。ただ、可能なことは、放射性廃棄物をなるべく人のいないところに保管するだけ。一体、何千年、何万年とどのように保管することができるのでしょうか。

ところで、近い将来のことを考えると、化石燃料は間違いなく枯渇するはずです。私が学生の頃は30年後には石油を掘りつくすと言われていましたが、掘削技術の進歩で30年以上経過した現在でもなくなっていません。今後も石油掘削の技術は一定進歩するでしょうからすぐにはなくなりませんが、産出量は確実に落ちてくるはずです。

化石燃料があてにできなくなった時、私たちはどこからエネルギーを取り出すことができるのでしょうか。核融合反応は原子力に比べれば、まだまだ平和利用できるレベルではありません。せいぜい、一瞬に爆発させる水素爆弾を実用化しただけです。

随分、大きなテーマになってきましたので、ここで終わりにします。いずれにせよ、今日、明日の仕事で儲けようとする人たちの勝手にはさせたくないですね。

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