東京大学が、ひとり暮らしの女子学生に家賃として、毎月3万円を補助するという制度を来年4

月から導入します。

この制度は、東大で女子学生の占める割合が全体の20%にとどまっているため、女子だけに優

遇措置(住宅面での支援)を適用して、女子の志願者を増やすことを目的としています。

この制度導入について、皆さんはどうお考えになりますか。

 

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東大「女子学生に家賃3万円補助」にネットで「性差別」の批判も…どう考えたらいい?
弁護士ドットコム  11/17(木) 9:29配信
ひとり暮らしの女子学生に家賃として毎月3万円を補助するーー。東京大学は来年4月から、このような制度を導入する。

報道によると、自宅から駒場キャンパスまで通学に90分以上かかる女子学生を対象に、月額3万円の家賃補助を最大2年間支給する。主に1、2年生が通う駒場キャンパスの近くに、保護者も宿泊できて、安全性などが高いマンションなど約100室を用意する。保護者の所得による支給制限などは設けない方針だ。

制度導入の背景には、女子学生が占める割合が全体の20%にとどまっているため、住宅面での支援を行うことで、女子の志願者を増やす狙いがあるという。女子学生にとっては嬉しい取り組みだが、ネットでは「なぜ、女子限定?こんなおかしな話はない」「最高学府で性差別か」といった疑問の声があがっている。

志願者を増やす目的で、国立大学が女子学生だけに「家賃補助」を行うことは、法的に問題ないのだろうか。性別を理由とした差別にはあたらないのだろうか。憲法の問題に詳しい村上英樹弁護士に聞いた。・・・・・

 

一応、支給条件があって、自宅から駒場キャンパスまで通学に90分以上かかる女子学生を対象

とし、保護者の所得による支給制限などは設けないということです。

 

さて、東大のこの話を聞いて、アメリカの大学入試に係る優遇措置、「アファーマティブ・アク

ション」を思い出しました。

 

「アファーマティブ・アクション」とは、アメリカで就職や就学で不利な立場に置かれている黒

人らマイノリティを優遇するための制度です。

 

ハーバード大学など一流大学でも、「アファーマティブ・アクション」として、黒人のための入

学枠を設けており、黒人が合格しやすくなっています。

したがって、特別枠を持った黒人の合格ラインと、一般入試の白人・アジア人等の合格ラインと

で差が出てきます。

 

そのことで、逆差別だと訴訟を起こした白人もいました。この「アファーマティブ・アクショ

ン」を適用すれば、明らかに黒人の方が入学しやすくなり、同じ入試得点の場合、白人は不合格

でも黒人は合格するということが当然、起こります。

不合格になった白人にしてみれば、自分より入試得点の低い黒人の方が合格になるということ

は、随分と悔しいことでしょう。

 

ただ、「差別」や「社会の下層」という位置付けは、再生産されるものです。差別のため、親が

安定した仕事に就けず、そのため収入が低く、よって子供への教育投資もままならないという状

況が再生産されていくのです。

 

貧しい家に生まれた子は、大学にも進学できず、再び社会の下層に沈んでいく可能性が高いので

す。このことは日本社会でも言えることです。

 

したがって、アメリカではスタートラインの平等・公正を保障すべきだという考えが出てきまし

た。

黒人は差別の結果、貧困家庭に育ち、満足な教育を受けられないまま大学入試に臨むので、

かな教育を受けてきた白人と「ヨーイ、ドン」で入試競争しても、負ける可能性が高いというわ

けです。

 

このように大学入学を例にとっても、入学試験というスタートラインで、すでに差が生じている

ので、それを埋めるための制度が「アファーマティブ・アクション」なんですね。

 

私は、黒人の置かれている現状を変革していく意味で、この「アファーマティブ・アクション」

は、意義のある制度だと考えますが、同時に、窮余の策だと思います。

ですので、アメリカのマイノリティと白人層との差が大方、なくなれば廃止してよい制度だと思

いますね。

 

さて、ここで東大の女子学生だけに適用する今回の制度について考えてみましょう。

目的は女子学生を増やしたいということですよね。

そもそも東大に女子学生が少ないのは、ハードな受験生活をやってでも東大に入いりたいという

女子が少ないということです。

 

では是が非でも、東大に入りたいという女子高生がなぜ少ないのかというと、女性の社会進出と

か家族内での女性・妻の在り方など様々な社会的要因が関係しています。

東大の今回の制度は、そうした日本の伝統的な社会の在り方を変革するための「アファーマティ

ブ・アクション」なんでしょうか。

そうではないですよね。

ただ、女子学生を増やしたいというだけ。

そのために、裕福な家庭の女子学生にも経済的な優遇措置を保障していく必要があるのでしょう

か。

東大入学者の家庭の年収は、日本社会では上層に位置します。

しかし、中には仕送りの厳しい家庭の学生もいると思うんですよね。こうした経済的に困難な学

生を男女を問わず援助したらどうでしょう。

女子学生が少ない事への対応は、後回しでもよい課題だと思います。

家族の在り方として、夫が専業主夫をして、妻が外で働くという家庭が増えてくれば、東大を目

す女子学生も増えてくると思いますよ。

 

 

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