日米など12カ国が署名したTPPは、米国が批准しなければ発効しない仕組みになっているそうです。

ということは、昨日、トランプ新大統領がTPPから離脱することを正式に表明しましたので、少なくともトランプ大統領が在任中は発効しないことになります。

日本政府関係者は、「引き続き米国に批准を働き掛ける」と語ったそうですが、トランプ大統領が考えを変えることはないでしょう。

(ところで、こういうときの政府関係者って、一体、誰なんでしょうか(´・ω・`)

だって、大統領に就任直後、高らかにTPP離脱を宣言したのですから、簡単に翻意したら信用に関わりますよね。

 

〈スポンサーリンク〉

 

「米国第一」保護主義へ転換=温暖化対策、計画を撤廃―トランプ米新政権
時事通信 1/21(土) 3:24配信

【ワシントン時事】トランプ米新政権は20日、環太平洋連携協定(TPP)から離脱すると正式に表明した。

北米自由貿易協定(NAFTA)も再交渉を求め、参加国のカナダ、メキシコが応じなければ離脱する意向を示した。オバマ前政権が策定した地球温暖化対策の行動計画は撤廃する。「米国第一」を貫き、保護主義的な政策を辞さない構えだ。

基本政策としてホワイトハウスのホームページで公表した。通商戦略実行の「手始めとしてTPPから離脱する」と表明。既存協定についても米国の利益にかなわなければ再交渉する方針を示した。米国の戦略転換は、世界経済の成長を支える自由貿易体制に影響する恐れがある。

日米など12カ国が署名したTPPは、米国が批准しなければ発効しない仕組み。トランプ新政権の離脱表明により、現状の協定は発効のめどが立たなくなった。日本政府関係者は「引き続き米国に批准を働き掛ける」と語った。

トランプ氏は就任演説で通商、税、移民政策などを通じ、米国の利益を追求すると宣言。「(自国産業や雇用の)保護こそが素晴らしい繁栄と強さをもたらす」と訴えた。「米国製品の購入と米国人の雇用」を求めていく考えを強調した。

新政権は基本政策で「不公正貿易」に厳格な措置を講じる方針を発表した。雇用を今後10年間に2500万人増やし、4%の経済成長を取り戻す目標も掲げた。

環境・エネルギー分野では温暖化対策計画撤廃のほか、外国の石油に依存せず国内生産を拡大する方針を言明。シェールオイル・ガスの増産により、二酸化炭素(CO2)排出削減が大きく遅れそうだ。

 

さて、アメリカのTPP離脱が現実になった今、日本はどうしたらいいんでしょうか?
日本は得するの、損するの?
もう一度、勉強したいと思います。

〈関連記事〉
TPPの最初はどこの国?言い出しっぺは?アメリカのトランプ大統領はTTP絶対反対!

 

まず、概略を「デジタル大辞泉」の記述で把握しましょう。

〈関連記事〉でも書いたように、最初はシンガポール・ニュージーランド・チリ・ブルネイの4か国が締結したP4協定を拡大したものです。

いずれも小国で、これだけでは市場は小さすぎます。

 

〈デジタル大辞泉より〉
ティー‐ピー‐ピー【TPP】[Trans-Pacific Strategic Economic Partnership Agreement]

《Trans‐Pacific Partnership》環太平洋諸国が締結を目指して交渉を行う広域的な経済連携協定。原則として全品目の関税を撤廃する。シンガポール・ニュージーランド・チリ・ブルネイの4か国が締結したP4協定を拡大するもので、オーストラリア・ペルー・ベトナム・米国・マレーシア・メキシコ・カナダ・日本を加えた12か国が交渉を行う。日本は2013年7月から交渉に参加。2015年10月、米国アトランタで開催された閣僚会合で大筋合意に至った。環太平洋連携協定。環太平洋経済連携協定。環太平洋パートナーシップ協定。

 

ちなみに、最初の4ケ国および日本、米国の経済力ランキング( 189ヶ国中)を2015年の名目GDP(USドルベース)でみると以下のようになっています。

TPPには関係ないですが、おまけに中国も記入しておきます。

というのは、ちょっと前まで、日本は中国に大きく水をあけて、世界第2位の経済大国として浮かれていましたので、その時のイメージが残ったままの人もいるのではないでしょうか。

ところが、今の中国は日本の約3倍のGDPを持っているんですね。

知識としては、中国が世界第2位になっているのを知っている人は多いと思いますが、今は日本の3倍になっていることを知っている人は、意外と少ないんじゃあないでしょうか。

南沙諸島のことやら考えると、中国の経済力は本当に脅威です。

 

国(189ケ国) ランキング 名目GDP(単位:10億USドル)
米国 1位  18,036.65
中国 2位  11,181.56
日本 3位    4,124.21
シンガポール 31位     292.73
チリ 44位     240.23
ニュージーランド 54位   172.26
ブルネイ 123位     12.93

 

これを見ても、TPPに米国がいないと、「意味ないじゃん」となるんですが、TPPが発効しないと、日本にはどう影響するんでしょうか。

 

(1) まず、アメリカ抜きで、つまり残り11ケ国で、TTPを発効させたらいいのでは、という考えもありますが、その場合は11か国で再協議する必要があるとのことです。

ところが、アメリカが加入することを前提に協議をしていたので、残り11ケ国だけで協定を新たにまとめるのは難しいそうです。

トランプ大統領は、通商交渉をするときはTPPのような多国間ではなく、基本的には二国間で進めたいということです。力の強いアメリカが、1国では弱い相手国を1対1でやっつけようというわけです。

ということは、日本もトランプ大統領に1対1でガンガンやられると不利なので、TPPの他の弱小国と協力してアメリカと渡り合った方が有利です。
だから、日本政府は簡単にTPPを諦めるわけにはいかないんですね。

トランプ大統領に根気強く、TPP批准を働きかけていくしかないのも、こういうことだったんだ。

 

では、次にTPPの経済効果はどうなっているのでしょうか。

下の記事によると、政府はGDPを約14兆円押し上げる効果があるとする一方、農林水産物の生産額は最大で2100億円、減少すると試算しています(2015年12月25日段階)。
これなら、差し引き日本経済にはプラスになります。もっとも、農林水産物の生産額は最大で2100億円、減少するというのですから、農業・漁業関係者は反対していたわけです。

ところが、TPP交渉に参加する前の2013年3月にも政府は試算を行っており、この時はGDPの押し上げ効果は3.2兆円で、農林水産物の生産額は3兆円減少するとしていました。
なんで、こんなに数字が違うのでしょうか。一応説明されていますが、よくわかりません。

 

TPPについては農業関係者の多くが反対していましたが、国の収入が増えても農業関係者には、やっぱり不利ではないでしょうか。

今日はこの辺で、終わりますm(__)m

〈出典:NHK NEWS WEB〉

2 “経済効果は約14兆円”政府試算
最終更新日:2015年12月25日

政府は、TPPへの署名を前に、経済効果の試算をとりまとめました。貿易や投資の拡大で、GDP=国内総生産を約14兆円押し上げる効果があるとする一方、農林水産物の生産額は最大で2100億円、減少するとしています。

約80万人の雇用創出
試算によりますと、協定の発効によって関税の削減や投資のルールが明確化されることで貿易や投資が拡大し、さらに、日本経済の生産性が向上するとしています。その結果、労働者の実質賃金が上昇するほか、海外からの投資が増えて、新たに約80万人の雇用が生まれ、GDP=国内総生産を約14兆円、率にして2.6%押し上げる効果があるとしています。

TPPの経済効果について、政府は、TPP交渉に参加する前の2013年3月にも試算を行っています。この際、GDPの押し上げ効果は3.2兆円で、農林水産物の生産額は3兆円減少するとしていて、今回の試算とは大きく異なります。これについて、政府は、前回は、農林水産物などの関税がすべて撤廃され、国内対策を一切行わないという想定で試算を行ったためだとしています。

農林水産業への影響は
農林水産省は、TPPによって輸入品が増加し価格が下落することによって、国内の農林水産業の生産額は最大で年間2100億円減少するものの、政府の農業対策などによって生産量や農家所得は変わらないという試算をまとめました。

農林水産省は、国内生産額が一定規模以上ある農林水産物33品目について、TPPによる影響をどれぐらい受けるか試算をまとめました。試算によりますと、国内の農林水産物の生産額は全体で年間1300億円から2100億円減少するとしています。

コメ
コメは、今の国が義務的に輸入する制度や高い関税が維持されることなどから生産額の減少はないとしています。

牛肉・豚肉
牛肉は、品質や価格で輸入牛肉と競合するホルスタインの牛肉などが値下がりするほか、和牛も一定程度、値下がりすることで牛肉全体で生産額は311億円から625億円減少するとしています。また、豚肉は、全体で169億円から332億円減少するとしています。

乳製品

乳製品は、チェダーチーズやゴーダチーズなどの関税が撤廃されることなどで原料となる生乳の価格が下落するとして、乳製品全体の生産額は198億円から291億円減少するとしています。

かんきつ類
かんきつ類は、出荷時期の早いみかんやみかん果汁などが値下がりするとして、 21億円から42億円減少するとしています。

かつお・まぐろ類
かつお・まぐろ類は、かつお節や缶詰などに加工されるものが値下がりするなどとして、57億円から113億円減少するとしています。

農林水産省は、国による農業の競争力強化策によって、国内の農家はコスト削減が図られるとともに経営安定対策による補てんもあることから、生産量や農家所得は変わらないとしています。ただ、これらの政策によって、どれぐらいコスト削減が図られるのか、また、どの程度国費を投入するのかは試算に入っていないと説明しています。

〈スポンサーリンク〉