「妊娠した女子高生を卒業に向けて支援すべきだ」というニュースがありました。

確かに妊娠した女子高生を支援すべきですが、卒業に向けて支援すべきかどうかは

別だと思うんですね。

 

また、「昔から妊娠した高校生は中退するのが当たり前になっているけれど、

中卒と高卒では収入に差が出る。むしろ中退させないよう自立に向けて支える

べきでは?」という意見も紹介されていますが、ことは、そう簡単ではありません。

 

妊娠した女子高生の妊娠にいたる経緯は様々ですし、家庭環境や経済力、女子高生自身の

能力も様々です。

したがって、女子生徒が妊娠した場合、産むか産まないかも含めて、実に細やかな

精神面への配慮をした指導が必要となります。

 

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そこで、質問です。

(質問1)ある高校の女子生徒が次から次と妊娠していき、女子生徒の半分くらいが

妊婦だったとして、そのような高校にわが子を進学させたいでしょうか。

(質問2)妊娠した女子高生が、無事出産したとして、産まれた赤ちゃんの世話は

誰がするのでしょうか。もちろん、産んだ母親がすべきですよね。

でも、乳飲み子を抱えて学校に通学できるのでしょうか。

 

これらの質問について少し考えるだけで、高校生が妊娠するということは、

全く持って望ましいことではないことがわかります。

高校でしっかり学んで卒業するという本来の目的を達成することが困難になるからです。

 

したがって、高校は女子生徒の妊娠を最初から想定していませんので、

妊娠した女子生徒にとってはいろいろと困ることが起きてきます。

例えば、体育実技をどうクリアするか、出席日数をどう確保するかなど、

さまざまな課題があります。

 

でも、だったら妊娠した女子生徒が卒業しやすいように規則を変えろ、

変えないのは高校が悪いからだと言うのは少し乱暴な意見かなと思います。

小学校、中学校、高校でも、世の中の無責任な有り様(文化や商業主義)の結果、

問題がどんどん増えています。

例えばスマホにまつわる様々な教育上の問題(イジメや依存症)もそうです。
そんな中で、男女間の性的な関係も、昔と違って随分ハードルが低くなっています。

JK〇〇〇などと軽い言葉で、女子高生を風俗業界に組み入れるあくどい大人がおり、

それに応じる女子高生もいます。

そして、その動機には、「親兄弟に白いお米を食べさせたかった」などというのは皆無で、

高校生には不釣り合いなブランド品をもったり、おしゃれをするための現金収入が動機です。

 

現在はこのような社会状況にあるので、高校生自身が「妊娠したら高校を辞めなければ

ならない。だから妊娠するような男女関係はちゃんと高校を卒業して責任を持てるように

なってから」と考えることは、メリットの方が大きいのではないでしょうか。

 

本当に高校教育を受けたいと思えば、母親として赤ちゃんを責任を持って育ててからでも、

十分にチャンスはあります。

在校生が妊娠すること自体が、高校卒業を難しくするのです。

 

 

したがって、女子高生が妊娠した場合、高校を中退して子育てに専念することは

悪いことではないと思います。

 

そこで、支援体制は学校を卒業することに向けるのではなく、学校を辞めた少女

が元気な赤ちゃんを産んで経済的に自立していくこと、そして将来の夢に向けて

頑張れるような経済的援助に向けていくべきだと思うのですが。

 

それから、『妊娠を「問題行動」と捉える風潮は学校現場で根強い。』とありますが、

正確に言うと、「問題行動の結果、妊娠に至る」ということです。

ですので、学校が『妊娠を「問題行動」』と捉えるのもやむを得ないと思います。

逆に女生徒が妊娠しても、「問題行動ではない、めでたいことだ」とほったらかしに

する学校があったら子供を安心して任せられないです。

 

男女ともに学校生活も勉強も部活動もちゃんとやっていたけど、純愛の結果、妊娠したと

いうのは、漫画や小説の世界です。

残念ながら、現実にある女子高生の妊娠は生活の乱れ等に起因する場合が多いのです。

 

<妊娠中退>子供のためにも卒業支援を…NPO世話人ら発信
7/14(金) 21:07配信 毎日新聞

「高校生が妊娠したら即退学、でいいのか」。シングルマザー支援や貧困問題に取り組む関係者らから、そんな声が出始めている。妊娠した生徒の多くは自主退学の扱いで高校を去るが、国や自治体は実態を把握していない。専門家は「そのまま放り出されれば生活に行き詰まる可能性が高く、生まれる子にも貧困が連鎖する」と対応の改善を訴える。【黒田阿紗子】

 昨年春、NPOの立場で政策提言に取り組む「全国子どもの貧困イニシアチブ」の世話人3人は、議論するうち、日々の活動で同じ問題意識を持っていることに気付いた。

 「昔から妊娠した高校生は中退するのが当たり前になっているけれど、中卒と高卒では収入に差が出る。むしろ中退させないよう自立に向けて支えるべきでは?」と1人親を支援する「しんぐるまざあず・ふぉーらむ」の赤石千衣子理事長。子どもの学習支援に取り組む「キッズドア」の渡辺由美子理事長、保育事業などを手掛ける「フローレンス」の駒崎弘樹代表理事も賛同し、ブログなどで発信を始めた。

 妊娠を機に高校をやめ、パートナーとの新生活や子育てに夢を膨らませる生徒もいるが、現実は厳しい。夫婦が離婚する割合は10代後半が最も高く、シングルマザーになれば多くは生活に困窮する。改めて高卒の資格を取るにも、サポート校に通うのはお金がかかる。中卒でも働き口があった時代とは違い、生活保護に頼るか、性風俗業を選ばざるをえないケースも珍しくない。

 だが、高校側は通学の継続に抵抗感が強い。全国の産院でつくる「あんしん母と子の産婦人科連絡協議会」の鮫島かをる事務局長は、妊娠した生徒が担任教諭に「高校を続けたい」と相談したところ「他の生徒に悪影響が及ぶ。誰にも言わないでおいてあげるから自主退学しなさい」と言われたケースに直面した。「内緒で中絶すれば続けられ、産むと退学に追い込まれるのはおかしい」と憤る。

 「私、夢とかないんだよね。他に夢が見つけられてたら、子どもを産むのは今じゃなかった」。生活困窮者支援に取り組む一般社団法人「インクルージョンネットかながわ」の鈴木晶子代表理事は、女子高校生のこんな言葉が忘れられない。

 彼女は「大学に行くお金はないから、18歳で自立しなさい」と言われて育ち、中退後も親を頼れなかった。「貧困で選択肢を狭められ目標が持てないと『家庭』に憧れやすい。これが若年妊娠の背景にある」と鈴木さん。「生まれてくる子のために高校を卒業しよう、と思わせる支援が必要。国は実態を把握して服装や出席日数など配慮すべき例を示し、本人の退学の意思が強いなら、生活相談や資格取得の支援につなげるべきだ」と訴える。

 ◇自治体、実態調査なく「学ぶ権利を奪わないで」

 文部科学省によると2015年度の高校中退者は全体の1.4%の約4万9000人。「妊娠」は理由を調べる項目にないため、どの程度含まれるかは不明だ。人口動態統計では、16年に10代の母が産んだ子は1万1095人に上る。

 在学中に妊娠しても高校をやめなければならない規則はない。文科省は「学業継続の意思がある場合は、母体保護を優先して教育上必要な配慮を行う」との立場だが、15年には岩手の県立高が「妊娠は退学処分」との内規を設けていたことが発覚した。妊娠を「問題行動」と捉える風潮は学校現場で根強い。

 三重県内の高校の養護教諭(53)によると、保護者が「娘を好奇の目にさらしたくない」と退学を申し出ることもあるという。教諭は生徒に通信制などへの転学を勧めるが「妊娠したら学校を続けるべきでない、という社会の雰囲気がある」と指摘する。

 子どもの権利に詳しい山下敏雅弁護士(東京弁護士会)は「生徒や保護者には、退学を促されても断れるという認識が薄い。学習権は全ての子に等しく保障されていることを社会が理解すべきだ」と話す。

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