名古屋国際女子マラソン優勝、世界陸上6位入賞、大阪国際女子マラソン優勝などの輝かし

い成績を残した女子マラソン元日本代表選手の原裕美子が、万引きで逮捕された事件を聞

いて、「何で?」と思った人が多くいたはずです。

逮捕後、彼女の実父がテレビ取材を受けた際、「どうしてそんなことをしてしまったのか」と、

やはり世間同様、戸惑いを隠せないでいました。

ただ、この原裕美子選手は、あまり有名な選手ではなかったので、私も「万引きで逮捕」と

のニュースを聞いたとき、誰だかわかりませんでした。

ですので、私の中では、世界陸上で6位に入賞したような人がどうして万引きするほどに落

ちぶれてしまったのかな・・くらいで終わっていたのですが、ジャーナリストの江川紹子さ

んが、この件について記事を寄せていました。
女子マラソン元日本代表の万引き事件からみる、女子アスリートと摂食障害の問題 江川紹子・ ジャーナリスト 8/22(火) 〉

 

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原裕美子元選手は現役の時から、過食嘔吐を繰り返す摂食障害

その記事によると、原裕美子元選手は現役の時から、過食嘔吐を繰り返す摂食障害を抱えて

いたというのです。

江川さんが、勾留先の警察署で、原さんと面会して本人から聞き取った話なので、原さんが

嘘をついていない限り、本当の話でしょう。

 

日本摂食障害学会副理事長の鈴木眞理医師は次のように話しています。

「摂食障害による万引きの典型ですね」――そう指摘するのは、日本摂食障害学会副理事長の鈴木眞理医師(政策大学院大学教授)だ。
「一般の窃盗犯は、盗んだ後に見つからないことに気を遣うが、摂食障害ゆえに万引きをする人は、盗るということだけで頭がいっぱいで、見つからずに逃げるところまで頭が回らない」

 

鈴木医師は続けて、陸上界の団体や指導者を批判しています。

「女子アスリートを、こんなにも過酷な状態で、1人がんばらせていた競技団体や指導者は、何をやっていたのでしょうか。今回の報道を見ていると、周囲は症状に気がついていなかったようですが、あまりに鈍すぎます」と語っています。

 

しかし、監督の立場になれば、自分が指導しているアスリートが摂食障害になっていること

に気づくのは、なかなか難しいことでしょう。

摂食障害になっている本人はそのことを隠そうとしますので、家族にさえ、わかりずらいも

のです。もっとも、摂食障害から拒食症になったりすると、体が異常にやせ細ってきますので、

家族にもようやくわかってきます。

 

そこで、今回、わかったことは、摂食障害患者が万引きをした場合、その多くは、摂食障害

の典型的症状の一つだということです。

「一般の窃盗犯は、盗んだ後に見つからないことに気を遣うが、摂食障害ゆえに万引きを

する人は、盗るということだけで頭がいっぱいで、見つからずに逃げるところまで頭が回

らない」 そのため、一見大胆な犯行を繰り返しがちだ。

 

精神的にも肉体的にも追い詰められて、摂食障害になり、それでも上位を目指して走り続け

ければならないマラソン選手って、一体何なんでしょう。

 

仕事としてマラソンをやっていたので、そこから逃げるわけにはいかなかったのでしょうね。

稀なケースですが、このように精神的な障害がもとで犯罪を犯す場合が時々あります。

でも、障害や病気が犯罪の原因だったとしても、犯した罪がなくなるわけではありません。

ちゃんと罪を償い、生き直すしかありません。

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