京都大iPS細胞研究所(CiRA)から、誤った試薬を使って、ヒトの赤ちゃんのへその緒の血液をもとにiPS細胞を作った可能性があるので、研究機関へそのiPS細胞を提供するのを中止するという第一報が入ってきました。

 

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iPS細胞の提供、一部停止 誤った試薬使用か 京大

(朝日新聞デジタル)1/23(月) 17:39 掲載
京都大iPS細胞研究所(CiRA)は23日、製薬企業や大学に提供している臨床用の再生医療用iPS細胞の一部について、提供を停止すると発表した。ヒトの赤ちゃんのへその緒の血液をもとにiPS細胞を作る過程で、誤った試薬を使った可能性があるという。山中伸弥所長は記者会見で「深くおわび申し上げます」と謝罪した。提供されたiPS細胞は、ヒトには使われていないという。

 

どういうことかと思って、京都大iPS細胞研究所(CiRA)にアクセスしましたが、アクセスが多くてしばらくはつながりませんでした。

 1時間ほど後に、つながった内容が次のメッセージです。

再生医療用iPS細胞の一部提供停止および製造管理体制の強化について

京都大学iPS細胞研究所 CiRA(サイラ) 2017年1月23日

京都大学iPS細胞研究所(CiRA)は、再生医療実現拠点ネットワークプログラムの一環として、2013年度より再生医療用iPS細胞ストックプロジェクトを進めております(資料)。2015年8月に末梢血から作製した臨床用iPS細胞の提供を開始し、2016年8月には、臍帯血から作製した臨床用iPS細胞の提供を開始しています。

昨年11月下旬に、この臍帯血由来iPS細胞の製造過程において、本来使用すべき試薬とは異なる試薬を用いた可能性があることが判明しました(資料)。試薬を取り違えた可能性を完全には否定できないため、同iPS細胞の提供を停止することを決定いたしました。なお、同細胞はこれまで人には使用されておらず、既に配布した機関とは協議の上、非臨床の研究目的に限って使用していただきます。今後、正しい試薬で再製造を行った臨床用臍帯血由来iPS細胞を、速やかに提供できるよう準備を行ってまいります。なお、2015年に提供を開始した末梢血由来iPS細胞に関しては、正しい試薬で製造されたことを確認しており、今後も提供を続けます。

今回の事態を深く反省し、製造管理体制の見直しと再発防止に全力で取り組んでいく所存です。その一環として、細胞製造の経験が豊富なタカラバイオ株式会社と、iPS細胞の製造や品質評価の規格化に関して共同研究を行い、同社の専門的な知見を有する職員に製造工程を検証いただくほか、日常的に作業を確認いただくことなどにより、再生医療用iPS細胞ストックプロジェクトの体制を強化してまいります。

【再発防止策】
(1)製造工程における対策
・ FiT内への不要物の持ち込み禁止の徹底
・ ラベルの管理の厳格化
・ 使用後の試薬の取り扱いの厳格化・記録の徹底
・ 教育訓練の強化
・ 作業者ごとの実施可能な作業の明確化
(2)タカラバイオ株式会社との協力体制の構築

山中伸弥所長のコメント
「再生医療用iPS細胞ストックプロジェクトには、ボランティアの細胞提供者をはじめ多くの方にご協力いただいております。今般、製造管理体制が不十分であったことを深く反省し、また、多くの国民に期待していただいている中、作製した臨床用iPS細胞の一部について、提供を停止する事態になりましたことを心からお詫び申し上げます。今後は、タカラバイオ株式会社と連携し、再生医療用iPS細胞ストックプロジェクトの体制を強化し、再発防止に努めます。」

 

さて、「本来、使用すべき試薬とは異なる試薬を用いた可能性」がどんな不都合を生み出すのか、専門的なことは全くわかりませんが、このCiRA(サイラ)のサイトを見て、広報内容及び山中伸弥所長のコメントから、京都大学iPS細胞研究所は誠実な研究機関だなと私は思いました。

もし、スタッフが自分のミスを隠すために黙っていたとしたら、取り返しのつかない大きなミスにつながっていたかもしれません。
自分のミスを隠そうとすることなど、子供じみたことだと思いますが、現実にはあることです。

理研のSTAP細胞騒動など、その最たるものです。研究に対する誠実な態度があれば、あれほどバカげた騒動にはならなかったと思います。

iPS細胞の研究については、もっともっと進歩して、脊髄損傷で下半身が動かなくなった人が早くに、以前と同じように動けるようになればと思います。

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