学校現場には、教員採用試験に合格しないまま、単年度ごとに常勤の講師として採用される

先生たちがいます。

常勤というのは正規の教員(採用試験に合格した人)と同じく、フルタイムで働いている先

生です。

学校には、教室で授業を教える以外に多くの仕事があります。

これらを校務分掌と呼んでおり、小・中・高を通して、呼称は違っても同じような役目の校

務分掌があります。

例えば、生徒指導部や進路指導部、保健部そしてカリキュラムや時間割担当の教務部などが

あります。

進路指導部は中学校・高校では文字通り重要な位置を占めますが、小学校においては、子供

たちはそのまま義務教育の中学校に進みますので、高校ほどの重要性はありません。(た

だし、お受験組の子供は別として)

したがって、常勤講師の先生は常勤ですので、当該学校の定数内の先生ということになり、

校務分掌も正規の先生と全く同様に割り振られます。

このように、常勤の先生は正規の教員と同じ仕事をしますが、待遇面では随分、不安定な状

態に置かれています。

定数内とはいえ、単年度ごとの採用ですので、来年採用されるかどうかはわかりません。

また、1年ごとに採用が切られるので、次年度への連続性がなく、原則、昇給はありません。(常勤講師を毎年、続けていると、多少、給料が増えますが、正規の職員のような昇給はあ

りません。)

したがって、月額の給料、ボーナス等に正規の職員と大きな差がでてきます。経験年数が長

くなれば長くなるほど、同年代の正規の職員と差が広がっていきます。同じ仕事をしている

にも関わらずです。

それでも、数年後に正規の教員として採用される人は良いですが、それは常勤講師の一部の

人たちだけで、大多数の常勤講師は採用試験に合格しないまま、次年度を迎えることになり

ます。こうして20年以上、常勤講師を続けている人も中にはあります。

私の見る限り、どうしてこの先生が採用試験に合格しないのだろうかと思うような、優秀な

先生も大勢いました。

公務員でありながら、いつでも首にできる調整弁として、教育委員会にいいように使われて

いる常勤講師が気の毒でもあり、何とかならないものかと思います。

常勤講師は次年度の教員採用試験を控えていますので、正規の教員と同じ任務を担っていても

校長・教頭に自分の考えや意見はいいにくいものです。

下の記事はそうした常勤講師の現状を取材したものでした。

常勤講師「結婚できない」 京都、教員の12人に1人 9/3(日) 21:40配信 京都新聞』
 京都府内の小中学校で担任など重要業務を担う教員の12人に1人が非正規の常勤講師-。「来年度の雇用を考えると管理職に意見が言えない」「待遇が低く結婚できない」。8月中旬、京都市内のホテルで、長期にわたって常勤講師として働く教員たちが全国から参加する集会があり、苦しい胸の内を明かした。
 京都市の30代男性は、10年近く常勤講師として働いてきたが、数年前の年度末、管理職に業務の改善点を指摘したところ、「4月から雇用継続できない」と一方的に言われた。理由は明かされなかった。男性は「担任をし、学級運営に問題もなかった。それまでは不満があっても言わないようにしていた。学校が良くなればとの思いだったが、それが『切られた』原因だったら悔しい」と憤る。現在は、他の自治体で講師として働いているという。

・・・(略)

 

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