昨年、川崎市の河川敷で、中学1年の上村(うえむら)
遼太君(当時13歳)が殺された事件はまだ、私たちの
記憶に新しい。

〈我が子は大丈夫か。川崎市上村君事件。なぜ、殺害されるところまでいったのか。〉

その残酷な殺し方と加害少年たちがいとも簡単に
人の命を奪ったことには本当に驚かされました。

それがまた、河川敷で少年による少年の
痛ましい殺人事件がおきたのです。

被害者は埼玉県東松山市下唐子の井上翼さん(16歳)

<河川敷16歳殺人>万引命令も…抵抗できず 暴力嫌で返信拒んだか
埼玉新聞 8月26日(金)22時5分配信<河川敷16歳殺人>万引命令も…抵抗できず 暴力嫌で返信拒んだか
井上翼さんが殺害される前の22日午前2時半ごろに立ち寄ったとされるコンビニエンスストア=25日午後、東松山市内
埼玉県東松山市下唐子の都幾川河川敷で遺体で発見された井上翼さん(16)。親しかった友人らは井上さんが逮捕された少年たちから「金を巻き上げられたり、万引をさせられていた」「たびたび殴られていた」と打ち明けた。井上さんは少年たちの顔色をうかがう様子もみられたことから、少年たちの誘いや暴力に抵抗できなかったとみられる。

友人らによると、井上さんは少年たちと今年5月ごろに知り合い、今月17日には一緒に遊んだという。友人(16)は7月下旬ごろから、井上さんが「金を返さなきゃ」と繰り返しこぼし、「金を巻きあげられる」「万引をさせられる」と悩んでいた様子を覚えている。友人たちは「バイクのレンタル代として、翼の財布から1万7千円を抜き取られたこともあった」「万引を命令されて翼が渋ると、殴られていた」とし、「金や暴力の関係で(少年に)返信したくなかったんじゃないか」と話した。

・・・・(以下略)

私も学校現場で長年、生徒指導に携わってきましたが、
犯罪に巻き込まれたり、被害者になったりする
子供たちは本当によく似た状況・環境に置かれています。

➀まず、学校に来られなくなります。
➁比較的田舎では、河川敷とか海岸とか人のいなくなった公園とか
コンビニ等で夜、遅くまで遊び歩いています。(被害を受ける少年は
脅迫により、付き合わされている側面も大いにあります。)
➂遊び歩いている少年たちに注意・声掛けをした大人はいたかも
知れないが話題に上ってきません。
➂夜、遅くまで遊び歩いているのに、家庭・保護者・地域社会の指導・影響力が
感じられません。
➃いわゆる不良グループのパシリにされています。

川崎市の上村遼太君(当時13歳)の場合も、あんな大きな青あざを顔面に
作っていたのに親も学校もそのことから彼の置かれている状況を
察知することができませんでした。

今回の被害者、井上翼さんも腕に火傷の跡があるなど、外形的にも
周囲が気づくチャンスがあったはずですが、問題提起につながりま
せんでした。

細かい事情やそれぞれの家庭のどうにもならない状況があるのですが、
あえて家庭の教育力の弱さを指摘させてもらいます。
(決して責めるわけではありません。)

こうした状況をもっと広く捉えていうと、「家庭の貧困」につきあたります。
不登校や問題行動等を抱えた家庭は、多くの場合、「貧困」も抱えています。

そして、そうした家庭には適切な支援がなかなか及びません。

学校の教師も一生懸命に対応しているんですが、
現実の世界はテレビドラマではありませんので、
親も子もすぐには変わることができないのです。

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