このたび、文科省が障害のある子どもを支援するために、

小学校から高校まで引き継がれる「個別カルテ(仮称)」を

作ることを各校に義務づけることにしました。

障害ある子の「カルテ」義務化 小中高共通、学校が作成
朝日新聞デジタル 5月15日(日)3時6分配信
障害のある子どもを小学校から高校まで一貫して支援し、進学や就労につなげるため、文部科学省は進学先にも引き継げる「個別カルテ(仮称)」を作るよう、各校に義務づける方針を固めた。通常学級に通う比較的軽い障害や発達障害の子どもも対象で、2020年度以降に導入する。
個別カルテには子どもの障害や健康の状況、保護者と本人の希望や目標などを書き込む。卒業後は進学先に渡し、これまでの子どもの状況を把握してもらう。
いまの学習指導要領では、子どもの目標や支援内容についての「個別の教育支援計画」や、教科ごとの指導状況などを記す「個別の指導計画」を作るよう勧めているが、義務化はしていない。文科省の15年度の調査では、特に支援計画は該当者のいる公立小中の1割、公立高校の4割が作成していなかった。
さらにこうした計画を中学や高校に引き継ぐかどうかは各校が独自に判断している。このため新しい学校が障害に応じた最適な指導方針を把握しきれていない恐れがあり、特に高校では適切な進路指導がしにくい状況にあると文科省はみている。
個別カルテは、いまの支援計画と指導計画をもとに、小学校から高校まで引き継ぐことを前提とした書式を目指す。文科省は20~22年度に順次始まる小中高校の新学習指導要領での義務化を検討する。

 

実はこのことは、学校現場ではすでに実践しており、小学校から

高校まで通常学級に通う比較的軽い障害や発達障害の子どもにつ

いて、必要とあらば特別支援学校の援助も受けながら指導を進め

てきました。

子供にとって有意義な取り組みでありましたが、今回はそれを

2020年度以降から義務化するとのことですね。

注意すべきはそうした「指導カルテ」の管理です。こうした個

人情報は各校のパソコンに保存していくことになるでしょうから、

注意深く管理・運営しなければなりません。

指導カルテへ、指導経過等をその都度、正確に記録しまた、その

情報を正確に伝達していかなければなりません。

つい最近、あってはならない重大ミスがあり、それが原因とな

って中学生が自殺するという痛ましい事件がありました。

誤った万引き歴、2年前に気づく 学校側修正せず 広島
2016年3月9日05時15分
広島県府中町の町立府中緑ケ丘中学校3年の男子生徒(当時15)が昨年12月に自殺した問題で、学校側が「生徒が万引きした」とする誤った記録にもとづき、同11月から5回、生徒への進路指導を繰り返していたことがわかった。学校側は2年前、この記録が誤りだと指摘され、会議用の紙の資料は直したものの、サーバー上の電子データを修正していなかったという。「1年生時に万引き」誤記録で進路指導 広島の中3自殺
町教育委員会の高杉良知(りょうち)教育長、緑ケ丘中の坂元弘校長らは8日夜に会見を開き、本来なら生徒の志望する私立高校に推薦できたが、誤った記録を根拠に「推薦できないと伝え、生徒を苦しませた」と認めた。高杉教育長は「尊い命が失われるという、あってはならないことが起きた。不安や悲しみを感じた生徒や保護者、関係者に深くおわびする」と謝罪した。
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そもそも「万引きした」などという重大な内容を間違って記録

したこと自体が信じられないことですし、パソコン上のその記

録を放置していたことも考えられません。

さらに、その間違った情報に基づいて5回も進路指導をしたと

いう・・・・もう、ひどすぎますね。学校体制に一体どんな欠

陥があったのでしょうか。

パソコンの記録がどうであれ、当該生徒のこの件に関する経過を

知っている教員はいなかったのでしょうか。

さて、「個別カルテ」は適正な運用をして、上記のような事故を

防いでいかなければなりません。そして障害を持った子供たちが

健やかに育つよう、学校はしっかりとやってほしいです。

ただ、心配なのはやっぱり現場の先生達のことです。

指導をその都度、記録していくということは、日常業務の

多忙さを考えると大変な労力です。

教育委員会や校長先生は上への報告のことばかり考えずに、

現場の先生方が働きやすい環境を作るよう、これまで以上に

頑張ってほしいですね。

そうしていくことで、最終的には子供たちに大きな教育効果

がもたらされていくはずです。

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