高校の部活動における生徒輸送の問題点は宮城県だけの
問題ではありません。
大都市以外の田舎では全国に共通する問題です。
特に津波で交通網が大きく被害を受けた宮城県では
その問題点が顕著になっています。

処分覚悟で運転ボランティア 悩む宮城の先生たち
Yahoo!ニュース 5月26日(木)11時30分配信
毛細血管に血が通わなくなるように、過疎地では公共交通機関が減りつつある。ひときわ進んでいるのは津波被害を受けた宮城県の被災地だろう。県北部の海岸沿いでは鉄道が廃止となり、鉄路の上をバスが走るBRTが代わっている。浮上したのは高校の部活動をめぐる不条理だ。BRTはゆっくり走る。生徒が早朝に家を出ても、試合や大会に間に合わない。そんなとき、先生の自家用車が駆り出される――生徒を車に乗せ、運転ボランティアを務めるのだ。だが、県教委は「それはだめです」とぴしゃり。「事故をすると処分」とも明言する。なすすべがないからやっているのに、一つ間違うと処分とは……一体どうするべきか、先生の悩みは深い。

処分覚悟で運転ボランティア 悩む宮城の先生たち
南三陸町を走るBRT。線路敷の専用道が整備されつつあるが、まだ普通の道を走る所も多い。時間通りに走れないこともしばしばだ
仙台まで片道4時間
県の北端、気仙沼市の高校の先生はこう訴える。
「生徒が公共交通機関だけで大会の会場まで移動できるのが理想ですが、現実にはとてもじゃないですが無理です」

もともと公共交通機関が乏しかったが、東日本大震災の津波でそれらも流されてしまった。仙台へ直通していたJR気仙沼線はバス高速輸送システム(BRT)に置き換わり、直通便はない。仙台まで片道4時間もかかるようになってしまった。

「公共交通機関の移動が難しければ運転手付きのバスをチャーターするように県教委は指導しています。野球部のような大人数の部活動でしたらそれはできますが、卓球やテニスなど、少人数のところはどうしたらいいのでしょうか。結局生徒と一緒に車で移動するしかありません」
当然ながら、部の予算は限られている。県大会への出場者が2、3人しかいないのに、バスを借り上げるなんて不可能に近い。
必然的に、顧問の先生が生徒と一緒に車で会場に向かうことが普通に行われている。先生はボランティア運転手というわけだ。

被災者に負担はかけられない
津波で甚大な被害を受けた南三陸町にある志津川高校。教諭の一人が話す。
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志津川高をはじめ、宮城県内には入学時に保護者から「お子さんを先生の車に乗せることがありますけどいいですか」という同意書を取っている学校もある。教員の車による生徒の送迎なしには、学校運営そのものが成り立たない実態がそこにある。
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試合時間に間に合う適当な公共交通機関が無い場合、
保護者がマイカーで連れて行く、マイクロバスをチ
ャーターする、教師が自分の車に同乗させる、のど
れかしか方法が無いでしょう。

一番よいのは、マイクロバスをチャーターすることでしょうが、
出場選手の少ない個人競技のクラブでは、それは経済的にとても無理な
話です。

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では次に、保護者が責任を持って選手である我が子を試合会場まで
送迎できればいいのですが、親には仕事等があるので子供の部活に
合わせて毎回、マイカーで送迎できる家庭はほんのわずかでしょう。

こう考える、教師は試合会場に必ず生徒を引率しなければならないので、
その教師のマイカーに生徒を乗せるしかないという状況になってしまうのです。

“志津川高をはじめ、宮城県内には入学時に保護者から「お子さんを先生の車に乗せることがありますけどいいですか」という同意書を取っている学校もある。”とありますが、いくら同意書を取っていても、
いざ、事故を起こせば運転者の教師は過失責任を免れることは
できず、「同意書があるから、賠償責任はなし」なんてことには
なりません。
事故を起こした教師に対する保護者の感情面に、多少影響がある程度でしょう。

どうすればいいか。
教師のマイカーを試合引率の時だけ、公用車扱いにする方法を考えてください。

少なくとも県教育委員会は、「生徒引率は公共交通機関を用いること」と言ってある、
というような建前だけを全面に出さないでほしいですね。

教育行政は、現場の教師や生徒を応援できるよう、早急に
知恵をしぼってほしいですね。

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