まず、長年にわたる裁判に勝訴した重光由美さん(50歳)の強靭な精神力に驚きました。

重光さんは2001年1月、東芝工場において、当時、世界最大サイズの液晶画面の
製造ラインを短期間で立ち上げるというプロジェクトのリーダーになった人で、
このことから東芝社内で有能な人材と評価されていたことがわかります。

企業の過酷な労働実態は、その有能な彼女が「うつ病」を発症するほどのものなんですね。

彼女の強靭さは、2011年2月の東京高裁判決で、解雇無効を勝ち取りましたが、判決が彼女に一部、過失を認定したため、それを不当として上告、2014年の最高裁判決で勝訴したことからもわかります。

さらに最高裁判決を受けて、重光さんの職場復帰に向けた和解協議が進められていましたが、会社側が希望しない職場と社員平均年収を下回る賃金を提示したため、和解が決裂し、今回の勝訴判決になりました。

何という精神力の強さでしょう。彼女はまさに「武士(もののふ)」です。

「ストレスでうつ病に」東芝に賠償命令 東京高裁
8月31日 18時01分NHK NEWS WEB

仕事のストレスでうつ病になり、解雇を通告された東芝の社員の女性が会社を訴えた裁判で、東京高等裁判所は、東芝に対して賠償金などとして6000万円余りの支払いを命じる判決を言い渡しました。
東芝の開発部門に所属していた重光由美さん(50)は、平成13年にうつ病と診断され、3年の休職期間が終わったあとで解雇を通告されましたが、「病気の原因は長時間勤務など仕事のストレスなのに、不当な対応だ」として、解雇の無効や賠償を求める訴えを起こしました。
1審と2審で解雇は無効とされましたが、賠償金の額については判断が分かれ、おととし、最高裁判所が審理をやり直すよう命じていました。
31日の判決で、東京高等裁判所の奥田正昭裁判長は「上司が負担の軽減を聞き入れないなど対応に問題があったが、会社が職場復帰のために努力していることなども総合的に考慮すべきだ」として、東芝に対して賠償金などとして6000万円余りを支払うよう命じました。
重光さんは「主張の一部を認めたことは評価したいが、当事者の苦痛が低く見積もられている部分があり、非常に残念です」と話しています。

東京高裁内で会見した重光さんは、“「この裁判が過労やパワハラで被災する人が減ることに役立ってほしい。東芝は、メンタルヘルス対策をしていると公言しているので、きちんと対応してほしい」”
と述べられました。

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