スマホのワンセグ放送に対して、NHKが受信料を
取っていたことに驚きました。
一体どれくらいの人が契約させられていたのでしょうか。

ことの発端は、埼玉県朝霞市の男性市議が、自宅にテレビは持っていないが、
ワンセグ機能付きの携帯電話を持っていたため、受信料支払いの前提となる
受信契約を結ぶ義務があるかどうかをNHKに確認したことでした。
すると、NHKは「義務がある」と回答したため、彼はNHKを相手取り、
義務がないことの確認を求めて提訴したのです。

ワンセグ放送NHK受信料、支払い義務ない
毎日新聞2016年8月26日 13時50分(最終更新 8月27日 00時31分)さいたま地裁判決 埼玉・朝霞市議の訴え認める
テレビを視聴できるワンセグ機能付き携帯電話しか持っていない場合に、NHKに受信料を支払う義務があるかが争われた訴訟で、さいたま地裁は26日、支払い義務はないとの判決を言い渡した。大野和明裁判長は「携帯電話の所持者は放送法上の『受信設備を設置した者』に該当しない」と判断した。ワンセグ携帯所持者の受信料支払い義務を否定した初の司法判断とみられる。
・・・・・・・(中略)
放送法64条1項は「NHK放送の受信設備を設置した者」は、受信契約の締結義務があると定めている。裁判では、ワンセグ携帯所持者が「設備を設置した者」に当たるかが争点の一つとなった。原告側は「電話を『携帯』しているだけでは設備を『設置』したとはいえない」と主張。NHKは「設備が一定の場所に置かれているか否かで区別すべきでない。放送法の『設置』には『携帯』の概念を含んでいる」とし、契約締結義務があると反論した。
判決は「別の条文は『設置』と『携帯』を区別しており、NHKの主張には無理がある」と指摘。受信料負担の要件は、税金などと同様に明確にする必要があるとして、契約義務はないと結論付けた。

判決後、原告の市議は「NHKの間違った法解釈で契約をさせられた人もいる。判決を受けて真摯(しんし)な対応をしてほしい」と話した。NHKは「ただちに控訴する」とのコメントを出した。【内田幸一】

今日のなるほど

【質問1】 ワンセグ放送とは何?

よく聞く言葉ですね。「スマホで見るテレビ放送のこと」と理解している人が多いと思います。
少しだけ説明をみると、これは「携帯端末向け地上デジタル放送の名称」のことで、
地デジは各国に割り当てられた電波の帯域を13区分(セグメント)に分割して
情報を送りますが、スマホはそのうち1区分だけを使用しているので、
ワンセグメント⇒「ワンセグ」と呼んでいます。

【質問2】 そもそも、私たちは何で一法人に対して、受信料を払わなければならないの?。
何で受信料の支払い義務があるの?

NHK(日本放送協会)は単に一法人ではあるんですが、特別な法人であって、
総務省設置法第4条第15号に基づく「特殊法人」なんですね。
したがって、元国立大学のような独立行政法人ではありません。

で、この特殊法人「日本放送協会」が受信料を徴収してもよいように、法整備が
されているんですね。

その法的根拠は以下のようことです。

NHKが受信料をとる法的根拠は何か NHK ONLINE
放送法第64条第1項において、「協会の放送を受信することのできる受信設備を設置した者は、協会とその放送の受信についての契約をしなければならない。」と定められています。
また、放送法第64条第3項において、「協会は、第1項の契約の条項については、あらかじめ、総務大臣の認可を受けなければならない。」とされており、これに基づき、総務大臣の認可を得て「日本放送協会放送受信規約」を定めています。
その「日本放送協会放送受信規約」の第5条において、「放送受信契約者は、……(中略)……放送受信料を支払わなければならない。」と定められています。

しかし、一市民として疑問に思うのは、単に特殊法人である「NHK」と何で
受信契約を結ぶことを強制されなければならないのかということです。
これは、近代市民法の大原則である「契約の自由」に反するのではないでしょうか。
契約である以上、双方の合意が必要だと思います。

「NHKの放送を受信する」という利益に対して、「受信料を払いますよ」という合意です。

法律の専門家ではありませんので、これ以上ここで論じる力はありませんが、
このあたりのことを専門家に教えてほしいですね。

【質問3】さて、実際にどれくらいの人がNHKの受信料を支払っているのでしょうか。その割合はどれくらいだと思いますか。

少し古いデータですが、NHKの調査によると、全国平均は72.5%ということです。

受信料の都道府県別世帯支払い率NHKが初めて推計,全国平均は72.5% NHK ONLINENHKが2012年9月25日,都道府県別の受信料の推計世帯支払い率(2011年度末)を公表した。都道府県別の世帯支払い率がサンプル調査により推計されたのは初めてである。
それによれば11年度末の全国平均は72.5%。支払い率が最も高かったのは秋田県で94.6%,次いで島根県が90.9%,新潟県が90.1%,鳥取県が89.2%,山形県が88.8%となっている。
一方,支払い率が低いのは沖縄県が42.0%,大阪府が57.2%,東京都が60.8%,北海道が63.5%となっている。沖縄県が極端に低いのは,1972年に施政権が日本に返還される前の沖縄では受信料を財源とする公共放送の設立は民放より遅く,「放送五十年史」(NHK編)に「商業放送が先にできていたところに,公共放送として受信料をとることになったため,普及の苦労はたいへんだった」と記述されているように,「テレビは無料」との市民感覚が現在まで続いているものとみられる。
支払い率に地域差がある理由についてNHKは,
世帯数が多く世帯の移動が多い地域の場合,契約・収納活動の対象となる世帯を把握する困難性が高まること
単身世帯や共同住宅の割合が大きい地域の場合,面接する困難性が高まること
をあげている。
放送法でテレビを所有している世帯はNHKと受信契約を結ぶことになっているが,NHKには強制調査権がないため,世帯のテレビの有無を確認することができず,これまで都道府県別の支払い率は推計していなかった。受信料の支払い率を高めるための資料として,経営委員会が調査するように求め,NHKは11年12月から12年3月に,各都道府県1,200世帯を住民基本台帳(一部選挙人名簿等)から抽出して郵送で調査を実施した。回収率は72.5%,有効回答率は69.5%だった。
NHKは,訪問によらない契約・収納活動の促進や外部パワーの活用,放送やイベントを通じて受信料制度への理解を高めるなどして,支払い率を高める努力をすることにしている。都道府県別推計世帯支払い率
都道府県 支払率 都道府県 支払率 都道府県 支払率 都道府県 支払率
全国 72.5% 千葉 70.9% 三重 78.2% 徳島 74.8%
北海道 63.5% 東京 60.8% 滋賀 73.4% 香川 79.1%
青森 88.2% 神奈川 70.9% 京都 67.5% 愛媛 79.1%
岩手 86.6% 新潟 90.1% 大阪 57.2% 高知 74.3%
宮城 76.8% 富山 87.3% 兵庫 67.4% 福岡 70.0%
秋田 94.6% 石川 81.3% 奈良 72.7% 佐賀 79.2%
山形 88.8% 福井 85.2% 和歌山 78.9% 長崎 80.7%
福島 81.0% 山梨 78.4% 鳥取 89.2% 熊本 76.2%
茨城 78.3% 長野 83.8% 島根 90.9% 大分 72.6%
栃木 81.4% 岐阜 84.3% 岡山 77.7% 宮崎 78.3%
群馬 81.0% 静岡 81.8% 広島 83.2% 鹿児島 82.4%
埼玉 73.2% 愛知 74.8% 山口 87.2% 沖縄 42.0%

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