ボブ・ディランのノーベル文学賞が波紋を広げています。

与える側のスウェーデン・アカデミーが、ボブ・ディランを勝手に選んだのでしようがないけど、文学に打ち込んでいた作家や詩人の人たちは、ちょっと無力感を覚えたのではないでしょうか。

だって、ボブ・ディランは歌手ですよね。詩人でもないし、作家でもないし。
幅の広い(ジャンルは何でもよい)ノーベル平和賞ならわかりますが。

私は、ボブ・ディランのことはよく知らなかったし、彼のレコードを買ったこともありませんが、学生時代にちょうどGARO(ガロ)の「学生街の喫茶店」が流行って、その歌詞の中に「ボブ・ディラン」が出てくるんですよね。

ボブ・ディラン氏にノーベル賞、文学界で賛否噴出
2016年10月14日 12:53  AFP発信地:パリ/フランス 

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 今年の候補としては、シリアの詩人アドニス(Adonis)氏やケニアの小説家・批評家のグギ・ワ・ジオンゴ(Ngugi Wa Thiong’o)氏が有力視されていた。ディラン氏の受賞は、戦慄(せんりつ)や当惑、歓喜といったさまざまな反応で迎えられた。

 フランスの小説家、ピエール・アスリーヌ(Pierre Assouline)氏はAFPに対し、「ディラン氏の名はここ数年頻繁に取り沙汰されてはいたが、私たちは冗談だと思っていた」と語り、選考委員会に対する憤りをあらわにした。

「今回の決定は、作家を侮辱するようなものだ。私もディランは好きだ。だが(文学)作品はどこにある? スウェーデン・アカデミー(Swedish Academy)は自分たちに恥をかかせたと思う」

 フィリップ・ロス(Philip Roth)氏、ジョイス・キャロル・オーツ(Joyce Carol Oates)氏、ドン・デリーロ(Don DeLillo)氏という米国の文豪3人もまだ同賞を待っているのに加え、ノーベル賞に無視され続けた末に亡くなったホルヘ・ルイス・ボルヘス(Jorge Luis Borges)といった巨匠たちの例もあり、他の作家らも相次いで批判的な態度を示した。

 映画化もされた「トレインスポッティング(Trainspotting)」で知られる英スコットランド(Scotland)の小説家、アービン・ウェルシュ(Irvine Welsh)氏も、ディラン氏の選出を酷評。「私はディランのファンだが、これは、もうろくしてわめくヒッピーらの悪臭を放つ前立腺がひねり出した検討不足で懐古趣味な賞だ」とツイッター(Twitter)に投稿した。

これに対し、同じくノーベル賞候補の一人と目されているインド生まれの英国人作家、サルマン・ラシュディ(Salman Rushdie)氏は、より寛大な姿勢を見せている。・・・・・・

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記事からは、小説家さんたちの怒りや疑問がよく伝わってきます。

選考委員会がどんな方々かは知る由もないですが、ちょっと、とがり過ぎた判断をしたのではないかな。

現時点でも、ボブ・ディランからは何の音沙汰もなく、連絡もつかないことから考えると、ボブ・ディランを選んだのは失敗だったということですね。

でも、文句を言う文学者の皆さんもちょっと、欲しがり過ぎだと思うんですよね。
なぜなら、ノーベル賞はスウェーデン・アカデミーが、勝手に受賞者を決めることになっているので、選考委員会が誰を選ぼうと文句を言える筋合いのものではないと思うからです。

それに、ノーベル賞は立候補制でも、ノーベル賞選考委員会以外からの推薦制でもないですから。

ノーベル賞とは、本来、若いときから自分の好きなことを一生懸命にやってきた人が、何十年もたってから、思いがけなく受賞の知らせを受け取るというものではないでしょうか。

 

沈黙続けるボブ・ディラン氏は「傲慢」ノーベル賞委員が非難
2016年10月22日 AFP11:41 発信地:ストックホルム/スウェーデン

今年のノーベル文学賞(Nobel Prize in Literature)に選ばれた米シンガー・ソングライターのボブ・ディラン(Bob Dylan)氏(75)が受賞決定について沈黙を続けていることについて、同賞の選考委員会であるスウェーデン・アカデミー(Swedish Academy)の一員が21日、ディラン氏は傲慢(ごうまん)だと非難した。

 ディラン氏は、授賞を伝えるスウェーデン・アカデミーからの再三の電話に応じず、受賞決定に関して公の場でコメントもしていない。

 同国のテレビ局SVTによると、アカデミーの委員を務めるスウェーデン人の著名作家ペル・ワストベルイ(Per Wastberg)氏はこうしたディラン氏の態度について「無礼で傲慢だ」と述べた。

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確かに、スウェーデン・アカデミーの一員が、ディラン氏は傲慢(ごうまん)だと非難したくなる気持ちもわかります。

でも、ノーベル賞は、誰でも大喜びするはずだと決めてかかる方も、傲慢と言えば傲慢ですよね。

そういう意味では、ボブ・ディランはノーベル賞なんか超越していたんですね。

でも、ちょっと大人げないかな。断るなら「辞退する」と一言、言えばいいのに。

 

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