米国大統領選における候補者レースで、共和党のトランプ氏が
候補者使命を確実なものとしています。

思えば、候補者レースがスタートをきったころは、無茶苦茶なことを
言うおもしろい立候補者としてマスコミが取り上げていただけで、彼が
指名競争でトップなると予想するような人はいませんでした。
そのうち、「あれっ、何だか様子が違ってきたぞ」ということになり、
それでも最終的には共和党の本流候補には敗れるだろうなどと言われて
いました。
ところが、とうとうここに来て、トランプ氏の候補者指名が確実になり、
それまでは、クリントン女史との決戦では勝ち目がないだろうと言われて
いたのに、いまやクリントン女史が負けるだろうとさえ、言われている。

「流れ」、「勢い」に弾みがつくと、大きな力が生まれてくるものだと
実感しましたね。

では、トランプ氏とはどんな人、何を言っているの?

トランプ氏がの刻々と現実味増す「トランプ政権」 日本が備えるべきことは

毎日新聞2016年5月25日 東京夕刊
11月の米大統領選に向けた共和党の候補者レースで、実業家のドナルド・トランプ氏(69)が指名を確実にした。暴言で物議を醸したが、勢いはキープしている。一連の発言が、有権者向けのリップサービスではなかったら? トランプ政権を仮定すると、日本はどんな備えが必要なのか。【井田純】

過激発言は米国人の本音 安保ただ乗り論
対日関係についてのトランプ氏の発言を表にまとめたが、その内容は実に過激だ。本気ならこれまでの日米関係が根本から崩壊する−−といっても過言ではなさそうだ。

「日本は安全保障面での負担が増えることは間違いない。それは費用だけではありません」。こう話すのは、4月に「崩壊するアメリカ トランプ大統領で世界は発狂する!?」を出版した政策アナリストの横江公美さん。米軍駐留経費が現行の「思いやり予算」で済まなくなるだけではない。仮に米軍が過激派組織「イスラム国」(IS)を攻撃するような事態になれば、「トランプ氏は『一緒に来い。同盟国だろう?』と言ってくるでしょう」。安倍晋三政権が推し進めた「集団的自衛権の行使」は、現実のものになると予測する。・・・・・・・・・・・・・
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記事の中で、約15年前のトランプ氏の印象を政策アナリストの横江公美さんは次のように話しています。

横江さんは、共和党と関係の深い米シンクタンク「ヘリテージ財団」の元上級研究員。約15年前、トランプ氏に会った時の印象をこう語る。「何ともいえないオーラがあった。米国人が好きなタイプの人物だと感じた」。だからこそ、過激な発言もある意味で米国人の本音を反映しているとも感じている。ビジネス界出身の経歴から「日米関係も『財務諸表』で考える人。『日米安保のただ乗りは許さない。守ってほしければ金を出せ』という発想ですが、安保が成立した経緯を知らない米国人が拍手喝采するのも分かります」と受け止める。

結果的には、ここまで支持者を増やし続けてきたトランプ氏には、やはり
他の人にはない「オーラ」があって米国人の好きなタイプとのこと。

それに引き替え、クリントン女史はどうも人気がないらしい。
アメリカで彼女の講演を聴いた評論家が言うには、クリントン
女史は常に「上から目線」の発言で、彼女が講演でいうことは、
「自分には政治の経験がある」「自分は優秀だから私に任せなさい」
的な発言に終始して、全くおもしろくないとのこと。

それに引き替え私たちもニュースで知るとおり、トランプ氏は
他の候補者が建前上、言えないような内容を堂々と言ってのけます。
例えば、「メキシコ人は出て行け」のようなことを。
こういうことを、大統領候補が、誰憚らず堂々と言うのですから
庶民にとっては胸のすく思いでしょう。

ヨーロッパで、移民排斥を主張する政党が勢力を増すのと同じ構造だと
思います。
移民排斥は、人権上問題があることはよくわかっているが、それでも、
移民に関わる日常的な不都合にはがまんできないということでしょう。

このような訳で、今はトランプがクリントンに勝つのではないかという
向きが増えています。

彼はこれまで、自己破産を乗り越え、のし上がってきた人物ですから、
金儲けの話は得意でしょう。
しかし政治となると、自分が儲かるにはどうしたらよいか、彼が大統領に
なれば米国が儲かるにはどうしたらよいかという目線における政策決定が、
現実のものになるのではないかな。

米軍駐留負担7000億円→1.3兆円?
トランプ氏は米軍駐留経費を全て日本が負担すべきだとも主張している。その負担額は? 防衛省によると、基地従業員の給与や光熱水費、訓練場所の移転費用などを含む「思いやり予算」は約2000億円、さらに基地周辺対策費、米軍再編経費など同省分だけで5000億円以上。これに他省庁分を合わせると7000億円規模となる。一方、オバマ大統領が2月に示した予算教書では、今年10月からの年度予算に米国が負担する在日米軍駐留予算として55億ドル(約5990億円)を計上した。全額負担となれば、単純計算で1兆3000億円を超える。 では、全額負担を受け入れず、米軍が撤退、日本は自衛隊で米軍の穴を埋める−−。このシナリオを軍事ジャーナリストの世良光弘さんが試算した。その費用は10年間で約23兆円。内訳は、空母▽イージス艦▽ステルス戦闘機などの航空機▽戦車▽ミサイル防衛システム▽サイバー部隊運用費−−など。10年単位で算定したのは装備品の減価償却などを考慮するためだ。単年では2兆3000億円と、米軍駐留経費全額より1兆円も高い。だが、世良さんは「これはあくまでも机上の計算。例えば空母を1隻建造するのに4〜5年はかかる。日本の生産能力を考えれば、艦船、航空機などの調達コストはさらにかさみ、これだけの費用では済まない」。防衛費を賄う増税もあるかもしれない。
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次は日米関係を取り上げたドナルド・トランプ氏の発言です。

・「日本が攻撃されたら我々は直ちに助けに行かなければならないが、米国が攻撃されても日本は我々を助ける必要はない。公平だろうか」(昨年8月)
・「我々は米国を再び偉大な国にする。貿易で中国と日本とメキシコを打ちのめす」(今年2月)
・「TPPは最悪だ。米国を打ちのめす第一の方法は(貿易相手国の)通貨安だ。(米建機大手)キャタピラーは日本のコマツとの競争に苦しんでいる」(2月)
・「(中国や日本には)為替操作の名人がいる。だから米国企業は太刀打ちできず、我々は雇用を失っている」(3月)
・「(日本が米軍駐留経費を負担しなければ)喜んでするわけではないが、撤退をいとわない」(3月)
・「北朝鮮が核兵器を持っている以上、日本も持った方がいいのではないか」(3月)
・「(日韓の駐留米軍について)彼らがすべての経費を払うべきだ。なぜ米国が払う必要があるのか」「私は日本に(核)武装してほしいのではなく、少なくともその(駐留)経費を負担してほしいのだ」(5月)

事の経過を踏まえない間違った認識の発言が多いですが、通ずるところは
アメリカは凋落してきているので、アメリカが得して世界の覇権を回復す
るにはどうしたらよいかということです。

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