『女子大生は、なぜ「売春」せざるをえないのか』という
センセーショナルなニュースタイトルがありました。

まず、「売春せざるを得ない」というフレーズから戦後の混乱期の
話を連想しましたので、現代の女子大生が「売春せざるを得ない」とは、
一体、どのような環境に置かれている女子大生なんだろうかと興味を
持ったわけです。

女子大生は、なぜ「売春」せざるをえないのか
東洋経済オンライン 8月9日(火)4時0分配信
東洋経済オンラインで貧困に喘ぐ女性の現実を連載するノンフィクションライターの中村淳彦氏と「貧困報道」は問題だらけだを連載するルポライターの鈴木大介氏。この2人が、性産業の問題から教育・福祉・介護の悲惨な状況、日本社会の構造的問題にいたるまで、計12時間にわたる対談を行った。・・・・・(中略)

■ 親世帯の収入が下落し、学費は高騰している

・・・・・・・・(中略)

中村:なぜ、女子大生が風俗嬢になるのかというと、単純な話で、学生生活を送るためのお金が足りないわけ。親世帯の収入が20年前と比べると20%下落するなかで、学費は高騰している。大学は昔と違って出席に厳しくなっていて時間もない。大学生が1日に消費できる金額のデータも、20年前は2500円だったのが、いまはなんと900円を切る水準にまでなった。お金と時間が足りないとなると、当然、一部の女の子は売春するよね?  それが一般化して広がってしまった。

なるほど、こういうことなんですね。
「親世帯の収入が下落し、学費は高騰している」ということは、
かねてから知られていることです。

現在の日本は、お金がある世帯とそうでない世帯に二極化しています。
ボーナスも支払われない非正規雇用者が労働者の多数を占めるように
なってもう何年経ったでしょうか。

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私の感覚では、やっぱりバブルがはじけてから、
大きく社会構造、経済状況が変わったように思うのですが、
大学進学率は20年前よりむしろ増えています。
親の収入が減っているにも関わらずです。

結局、無理して進学しているんですね。

私は多くの子供たちが進学するにこしたことは
ないと考えますが、経済力については、現実を
見るしかないと思います。

富んだ家庭もあれば貧しい家庭もあります。
親の低い収入を無視して、豊かな学生生活など、
あり得ないのです。

ブランド物のバッグなど買えるわけがないのです。
貧しい者には買えないのです。
我慢するしかないのです。

記事に「一部の女の子は売春するよね?それが一般化して広がってしまった。」とありますが、
本当は売春してまで、大学生活を送ってはいかんのです。

 鈴木:一般化というキーワードはふに落ちます。たぶん、この時期は風俗業界の求人革命と重なっています。ナイトワーク系の広告代理店がすごく勉強し始めた時期で、ウェブ求人が増えて、ナイトワークの求人媒体でも学生歓迎や非接触を強調して、すごく明るい業界のように演出した時期ですよ。
中村:親の援助が少ない女子大生はカラダを売る環境と条件がそろいすぎている。そのような中で、2004年に政府は高等教育費の削減のために日本学生支援機構という独立行政法人を作って大学奨学金を金融事業化した。原資を財政投融資に切り替えて、回収も厳格になった。親の世帯収入が低いと審査で認められると有利子の貸し付けを受けられるというありえない制度で、何も持っていない貧乏育ちの子たちが、社会に出る前に300万~800万円という巨額の負債を背負わされる。未成年に数百万円の負債を決断させるのは非常識だし、返せなくなったら連帯保証している収入の低い親に返済の義務が行く。本当に逃げ場がない。
鈴木:どう考えてもちょっと悪質ですよね、その大学教育で得るものにそれだけの負債の価値があるかを考えると。しかも、淳彦さんは、奨学金で大学に通うことに、そもそも無理があると考えていると。

論点とは違いますが、記事中、「一般化というキーワードはふに落ちます。」とありますが、
「ふに落ちる」という表現は止めてほしいな。「腑に」とくれば、やっぱり「腑に落ちない」でよね。

さて、「親の援助が少ない女子大生はカラダを売る環境と条件がそろいすぎている」
という分析には納得できますが、だからと言って、それが一般化して広がっているようでは
困ったことと言わざるを得ません。
性風俗産業の敷居が低くなっているからでしょうか。

この広がりについては、ネット上に蔓延していることからも
実感できます。

■ 奨学金で大学に通うことに、そもそも無理がある 中村:だって、そうじゃないか。まず、いちばん厳しい環境にいる自宅外通学の学生たちが長時間のアルバイトに行きづまって風俗を選択する。大ざっぱに生活費と学費を計算すると、月15万円くらいはアルバイトで稼がないと学生生活を維持できないわけ。学生しながら最低賃金に近い時給で15万円を稼ぐのは無理だよね。時間的に無理のある生活を送って、肉体的、精神的に疲弊して、どちらかというとまじめな層や頭のいい層が裸の仕事を選択する。

「奨学金で大学に通うことに、そもそも無理がある」という記事。その通りです。

最近、奨学金が返せないということが、社会問題として、
取り上げられることがありますが、本来、
奨学金であっても返せないような金額を
借りたらいかんのです。

マイホームを購入するときのローンでもそうです。
大きくて立派な家がいいに決まっていますが、
返せる範囲内の金額で家を建てるしかないのです。

よく考えもせずに、良いことに使うのだからと言って
返せないようなお金を借りるのは、まずは借りる側に問題あり
と言わざるを得ません。

鈴木:そこに「明るい求人」が来ると。実際に非接触をうたっている求人でも、最初はサクラの客をつけて稼がせて、おいしい思いをさせて、「接触系ならこの3倍は稼げるよ」といった誘因で普通のデリヘルに移るように仕込まれていますから、あっという間に女子大生風俗嬢の完成ですね。 中村:風俗は稼ぎづらくなっているけど、18~22歳の現役女子大生はカラダを換金しやすい。学生生活を維持するために月15万円を稼がなければならないとなると、いままで月150時間のアルバイトをしていたのが、風俗では5日間で稼げる。労働に割かれていた時間が月100時間くらい浮くわけ。現役女子大生は年齢的に価値が高いから、激安店のようなところにはいないし、アルバイトで時間に追われる学生と比べると充実した学生生活を送っている。

鈴木:本当に将来に必要になるかどうかもわからない教育を受けて、履歴書に書く「○○大学卒業」という1行を買うために、18歳の子に数百万円の借金を押しつける。「日本で最悪の組織的詐欺は大学だ」。これはそこそこの大学に通っていながら振り込め詐欺をやっていた子の言葉です。僕は反論できませんでした。教育がここまでビジネス化されていることに、何で誰も文句を言ってこなかったんだろう。

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