金沢市教委が今年度、市立小・中・高校の全児童・生徒約3万5000人を対象に実施した「いじめに関するアンケート」結果は興味深いものでした。

結果は、小学生と中学生のそれぞれ約3割が「いじめられる人も悪いところがあると思う」と答えました。

 

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逆に、「いじめられる人に悪いところがあるとは、思わない」と答えた割合は、中学生が小学生より半分近く少ない全体の2割弱で、学年が上がるにつれ、いじめの原因が被害者にもあると考える傾向が強まる実態が浮かんだということです。

小学生と中学生のそれぞれ約3割が「いじめられる人にも悪いところがある」と考えている一方で、「いじめはどんな理由があっても絶対にいけないと思う」とした児童・生徒は小学生90.8%、中学生89.2%でしたので、良識を持った子供たちだと思います。

いじめ問題については、加害者側だけに原因を求める論調もありますが、事はそう簡単ではありません。

 

まず、いじめの被害者について

いじめられる子には様々なタイプがあります。

①一番多いのは周りについていけない子です。

このタイプの子供は一般に能力が低くて、学習障害の子供もいます。
学校生活の中で、運動会・体育祭で大縄跳びをするようなとき、こうした子供は往々にして運動能力も低いことがあるので、よく失敗します。

このような時、やっぱり周りの子供たちは「エー、また~」みたいな気持ちになりますが、多くの子供たちは、思いやりの気持ちがあるので、励まして一緒に頑張ります。

しかし、子供の中には、思いやりの心が未熟で、そうしたことをきっかけに「いじわる」をすることがあります。いじわるで終われば、まだましなのですが、「いじめ」に発展する場合もあるのです。

いじめられる側も、いじめる側も、未発達の部分を持っているんですね。

②次に、周りの空気を読めない子供も、いじめ対象になりやすいです。

このタイプの子供も総合的な能力が低い場合が多いと感じています。

テレビ等で、アスペルガーの子どもが取材されていることがありますが、特別な能力を持っている反面、コミュニケーション能力が低くて、周りとうまく遊んだりできません。
子供たちが楽しく語らっているところへ、いきなり割り込んできたりします。
割り込まれた子供たちにしてみれば、「なんだよ」ということになって、こういったことの積み重ねが、孤立していく原因になります。

空気を読めない子供に、そのような具体的場面ごとに「そういう時は友達が何を話しているのか、よく聞いてから、話に入っていこうね」と諭すのですが、何度言っても治らない子がいます。教えたときは「うん、わかった」と言うのですが。

③次は、優秀でしっかりした非の打ち所がない子供が、いじめの被害者になることがあります。

この設定はテレビドラマ等にもあったと思うのですが、実際には少ないケースです。

こうした生徒は、ちゃんとしているので、そのことが加害グループには、目立って見えて、いじめの口実にしてくるのでしょう。

④そのほか、誰でもいじめの標的にされる可能性があります。

 

次は、いじめの加害者について

①いじめる子供たちは、家庭環境が精神的にも経済的にも豊かではないケースが多いです。

 

②中学・高校になると、一言でいえば不良グループが特定の生徒をパシリに使ったりして、いじめている場合があります。

 

加害グループの子供たちは、総じて、人格的に劣っている場合が多いです。

被害者を殴ったり、金を巻き上げたりして喜んでいるのです。

しかも、「可哀そうだから、この辺で止めておこう」ということが、まずありません。

恐喝している場合も、捕まるまではとことんつきまといます。

良心の呵責というものがないので、いじめ被害者を殺すこともあります。

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いじめる側を一言でいえば、「良心や人としての感性が希薄、育っていない」ということになると思います。

では、どうしたら「いじめ」から、わが子を守ることができるのでしょうか。

(1)わが子に対して

①まず、いやなことは、はっきりと「ノー」と言える子になるよう、しつけましょう。

そのためには、自分自身を大切にできる子にしておきたいです。

いじめのターゲットになる子供は、「ノー」と言えない子です。

詳しい事情は分かりませんが、原発避難していた小学生が、いじめにあっており、150万円ものお金を貢いでいました。このケースでは、親も子も「ノー」と言えなかったのです。

ただこの事件では、親の対応のまずさが際立っていました。

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②何でも話せる親子関係、家族関係を築いておきましょう。

いじめ被害者を指導していて思うのですが、とにかく被害者としての立場を隠そうとする、被害者としての自分を認めようとしません。
被害者にも自尊心があるので、いじめを認めると自分の自尊心が傷つけられる思うからでしょう。

でも本当の勇気は、いじめの実態を正確に説明して、自分の権利を主張していくことです。

何があっても、自分が恥ずかしい存在だと思わないことです。
孤立無援の中、寄ってたかって攻撃されたら、誰でも相手の言うがままになってしまいます。

③仕返しを恐れず、学校や警察にまず訴えてください。

いじめグループは、恐喝、暴行等、100%犯罪行為を行っているので、警察や学校に訴えられるのを一番嫌います。

いじめグループは「チクったら、もっとひどい目に合わせるぞ」と必ず、脅してきますが、それは警察等にチクられるのを一番恐れているからです。

いじめグループから見ると、いくらひどい目に合わせても、誰にも言わず、黙っている子が一番都合がいいのです。

もし、いじめにあっている子供さんがいる場合は、そのことを親もよく理解して、正しい対応をしてほしいと思います。

(2)学校や警察に対して

全国ニュースになるようないじめ事件が起きた場合、学校や教育委員会は、いつも不誠実、不明朗な対応をするように思います。きっと責任逃れのお役所仕事だからでしょう。

でも、いじめ事件が起きた場合、まず、現場の先生(担任等)を信じて対応をお願いするしかありません。
お互い人間ですから、信頼して相談していけば、一生懸命に対応してくれるはずです。

ただ、現場の平教員は、校長等、管理職に行動をコントロールされているので、そこが難しいところです。
担任は、親や子供の側に立って対応しようとしても、管理職が学校の体面を優先した対応を求めてくることもあるのです。

特に最近の若い教員は、校長の言うがままに動くように教育されているので、親の側に立てないことも、ままあるのではないでしょうか。

そういったことも頭の片隅に置いて、まずお互いに信じあって相談を進めていくことが大事だと思います。

<いじめ>「被害者も悪い」小中3割 金沢市教委アンケート
毎日新聞 1/26(木) 17:15配信

<いじめ>「被害者も悪い」小中3割 金沢市教委アンケート
今の学年になって、いじめられたことがありますか
金沢市教委が今年度、市立小・中・高校の全児童・生徒約3万5000人を対象に実施した、いじめに関するアンケートで、小学生と中学生のそれぞれ約3割が「いじめられる人も悪いところがあると思う」と答えたことが分かった。逆に「思わない」と答えた割合は、中学生が小学生より半分近く少ない全体の2割弱で、学年が上がるにつれ、いじめの原因が被害者にもあると考える傾向が強まる実態が浮かんだ。【中津川甫】

市教委は昨年10月、いじめの実態や背景、心理状態などを把握するためアンケートを実施し、いじめを受けた経験や相談先など13問を尋ねた。対象は小学生2万3318人、中学生1万1444人、高校生713人。25日の市教委定例会議で結果を報告した。

「いじめられる人も悪いところがある」との設問に、「思う」と答えた小学生は全体の29.1%。「思わない」34.1%、「分からない」36.8%だった。

中学生では「思う」が35.5%と小学生に比べて多く、「思わない」は逆に18%と少数派。「分からない」は46.5%だった。

市教委の西川茂治・学校指導課長は「どんな理由でもいじめは悪く、『思わない』が望ましい選択だ」と強調。結果について「学年が上がるにつれ、いじめられる側の言動など、きっかけを見聞きし、悪いと思うのではないか」と分析した。

一方、「いじめはどんな理由があっても絶対にいけないと思う」とした児童・生徒は小学生90.8%、中学生89.2%で、大半の児童・生徒は加害行為に厳しい見方をしている。

いじめ被害の有無については「今、いじめられている」が小学生6.9%、中学生1.3%、高校生0.6%。

いじめを受けた時の相談先としては、「誰にも相談しない」が小学生22.2%、中学生28.7%。その理由を尋ねたところ(複数回答可)、小学生では最多が「迷惑をかけたくない」で43%、中学生は「どうせ解決しない」47.9%で、中学生になると諦める生徒の割合が増えていた。

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