過去記事『政府、高速増殖炉「もんじゅ」の存続を表明予定』に書きましたように、

高速増殖炉もんじゅには、ナトリウム(金属)を使います。

ナトリウムという物質名は、けっこう聞き覚えがあるのでは

ないでしょうか。

そうです。どこの家にもある台所の「塩」です。塩は「塩化ナトリウム」と言いますよね。

ここでナトリウムという言葉が出てきます。でも、塩の成分の「塩化ナトリウム」

とナトリウム原子だけでできている「金属のナトリウム」ではその性質が全く

違います。

 

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次にナトリウムの性質を示します。

〈ナトリウム(金属)の性質〉
①ナトリウムは銀白色の金属でカッターナイフで簡単に切れます。チーズを切るよりは硬いです。

酸素や水分とすぐに反応します。

②沸点が約880℃と高いです。やっぱり金属ですからね。

発電所で、冷却材として使用している水の場合、普通、

100℃(1気圧)で沸騰しますので、液体状態で

冷却水として使用することが困難です。つまり

配管の中の圧力を上げてやらないと液体の状態を保てません。

80気圧~150気圧程度らしい。

金属ナトリウムも怖いけど、これはこれで圧力が高いので

管理が大変です。

その点、もんじゅで使用する温度は200℃から530℃という

ことなので、ナトリウム金属は都合がよいということになります。

融点が880℃ですから、常圧で液体状態を保てるわけです。

ということは配管設備の施工が簡単に済みます。

圧力が常圧(1気圧)で済むのですから、パイプの強度も少なくて

すみます。そもそも高圧の施設の管理にはお金がかかります。

③ナトリウムは水などに比べて冷却能力が優れています。

どういう事かというと 熱を吸収する量が、鉄の約2倍、

水の約100倍と大きく、たくさんの熱を炉心から取り出すことが

できます。

金属ナトリウムの反応の激しさは、過去記事『政府、高速増殖炉「もんじゅ」の存続を表明予定』に書いたとおりですが、

そんな危険なナトリウムをなぜ使うのかというと結局、

上に書いたようなナトリウムの性質と経済的な側面から

メリットがあると判断しているからです。

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