債務超過とは

倒産寸前の会社は、その決算書に兆候が表れてきます。

その兆候とは、「債務超過」と呼ばれる状態で、債務超過に陥ると、ほとんどの企業は倒産してしまいます。

それでは、債務超過とはどのような状態なのでしょうか。また、「債務超過」になるとそのまま会社は倒産するのでしょうか。

 

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会社が倒産するとは

ちなみに、会社が経営破たんした場合を一般に倒産と呼んでいます。この「倒産」という言葉は日常用語で、会社法などの法律上の言葉ではありません。

ただ、講学上は、便宜、倒産に関わる諸法令を「倒産法」とかその手続きを「倒産手続」と呼んでいます。

で、この「倒産法」には,主に破産法・民事再生法・会社更生法・会社法があります。倒産手続も,これに応じて、破産手続・民事再生手続・会社更生手続・特別清算手続などがあります。この4つの手続は裁判手続ですので、これらを「法的整理」と呼ぶこともあります。

したがって、「法律上の倒産」とは、法的整理手続(破産・民事再生・会社更生・特別清算)において倒産と認定された場合のことを意味します。

一方、「事実上の倒産」とは、企業が、手形や小切手の1回目の不渡りから6か月以内に2回目の不渡りを出した場合、銀行取引停止処分となります。こうなると、すべての銀行において当座取引および貸付を受けることが不可能になるため、企業の資金繰りは断たれ、経済活動が不可能になります。ですので、企業がこのような状態になったことを「事実上の倒産」と呼んでいます。
私たちが「どこどこの会社が倒産したらしい」と聞くのは、この2回目の不渡りを出した会社が銀行取引停止になった事です。

本題の「債務超過」について。

(1)まず、純資産(自己資本)とは
純資産(自己資本)は会社を立ち上げる時、社長1人(または共同出資者)が、会社設立に必要なお金(資本金)を出資しますので、それが会社の純資産(自己資本)となります。

会社設立の後、会社の経営が順調であれば、儲け(売り上げから、諸経費や税金を差し引いたもの)が出ますので、これを当期純利益と呼んでいます。

したがって、翌年はこの当期純利益の分だけ、会社の純資産(自己資本)が増えるので、会社が儲けを出せば、純資産(自己資本)が増えます。
一方、赤字を出せば、それだけ純資産が減少していきます。この赤字が毎年、続くと、会社の中に残っているお金がどんどん減っていき、最終的には純資産(自己資本)がマイナスになってしまいます。このように、
純資産(自己資本)は、増えたり減ったりするものですが、マイナスになった状態を債務超過と呼んでいます。

ですので、債務超過の状態になると、会社に残っているあらゆる資産を売り払ったとしても、負債(借金)を返すことができないので、銀行や取引会社の信用を著しく失うことになります。

なお、実際は債務超過に陥る前に会社は倒産することがほとんどです。ただし、債務超過になったとしても、すぐに倒産というわけではありません。(これが現在の東芝の状態)

会社が倒産するときの条件

赤字が出て債務超過になっても、その時点で即倒産にはなりません。

債務の返済期限がきたのに、「借金を返すことができなかった時」が会社の倒産です。

そのため、大赤字の会社であっても、銀行からお金を借りるなどして手元に現金をたくさんもっていれば、お金の支払いができるので倒産することはありません。しかし、どれだけ売上や利益の大きい企業であっても、債務・支払いの方が多ければ、支払い期日にお金が足りずに倒産することだってあります。(東芝が現在その瀬戸際に立っている?)

このように、赤字と倒産はイコールではありませんし、債務超過と倒産もイコールではないのです。

商法の大改正後、会社設立のハードルがずいぶん低くなり、資本金は0円でもOKとなりました。そのため、立ち上げたばかりの資金力の弱い会社は、債務超過に陥ることが珍しくありません。
少ない資本金でも株式会社を作ることができるので、新たに商品を仕入れたり、設備投資をしたりすると、簡単に債務超過に陥るのです。ただ、こうした場合、親族や社長のポケットマネーから支払いをして債務超過を免れれば、とりあえず、倒産しません。

資本金が0円というのは、会社設立に必要な「現金出資」と「現物出資」の合計額から「設立費用」を差し引いた額が「ゼロ」又は「マイナス」という意味で、「現金出資の額」や「現物出資の価額」そのものを「ゼロ」又は「マイナス」に定めることはできません。

東芝は倒産するのか

東芝は本日 2/16(木) のJNNニュースで、今年3月末時点での「債務超過」の解消を断念したことが明らかになりました。『東芝が東証2部に降格へ、3月末も“債務超過”

2月14日の決算報告が、アメリカの原発子会社ウェスチングハウスの会計処理に係り、延期されたばかり。7000億円とも言われている原発子会社の損失は、本当は一体いくらあったのでしょうか。

そして、3月末に「債務超過」を解消できないまま、東芝は果たして生き残ることができるのでしょうか。

 

【独自】東芝“圧力”名指し 内部通報詳細

日本テレビ系(NNN) 2/15(水) 11:34配信

 東芝が決算発表を延期する原因となった、原発子会社の会計処理をめぐる内部通報の詳細が日本テレビの取材で明らかになった。

東芝は14日、予定していた決算発表を急きょ1か月延期した理由について、アメリカの原発子会社の会計処理をめぐって経営者が圧力をかけたという内部通報があり調査が終わらなかったためと説明した。日本テレビの取材で、この、内部通報では東芝の志賀重範会長と東芝のアメリカの原発子会社ウェスチングハウスのロデリック会長が名指しされていたことがわかった。

内部通報によると、去年12月に巨額の損失が生じたことがわかり、志賀会長がアメリカに調査に行った際、志賀会長とロデリック会長がウェスチングハウスの幹部に対し、東芝にとって有利な会計になるように圧力をかけたという。実際に、圧力があったのか、圧力によって会計に変更があったのか、東芝は、調査には1か月程度かかるとみていて、決算への影響も懸念されている。

一方、東芝は15日、主力銀行など金融機関に対して今後の再建策などを説明し、融資の継続など支援を求める方針。

 

 

 

 

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