税金を食い潰す「もんじゅ」。高速増殖炉の開発を継続していいのか

私達も名前だけは知っている『もんじゅ』

ネーミングがいいですね。何かカッコいい名前。

で、『もんじゅ』が何かと言うと、原子力で発電するための「高速増殖原型炉」と言

われるものなんです。

でも、この『もんじゅ』は建設以来、ほぼ稼働しないまま(実質的には稼働なんて言えま

せん)、すでに廃炉が決まっているんですね。

その辺りの話は『「もんじゅ」の経過。高速増殖炉とは何?普通の原子力発電と何が違うの?

可動しないまま、どんだけ税金を注ぎ込んだのかと言うと、会計検査院が調査すると

1971年度~2016年度の研究・開発経費が1兆1313億円だったというのです。

しかも、これから廃炉完了まで最低でも3750億円かかると国は言ってるんだけど、こ

の廃炉費用には人件費や固定資産税が含まれていないのです。

国はいい加減にしてほしいですね。

どんな会社でも「人件費が一番、かさむんでしょ!」

ほとんど可動しなかった「高速増殖原型炉」は技術的には無理、失敗だったということで

す。

ほぼ稼働しないまま廃炉となる高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)について会計検査院が調べたところ、研究や開発のために少なくとも1兆1313億円の経費がかかっていたことがわかった。このうち約4割を占める保守管理費のなかには、必要性に疑いのある契約が複数含まれていた。

・・・(中略)

「もんじゅ」の保守管理をめぐっては、1万個以上の機器の点検を怠っていたなど、数々の不備が指摘されてきた。検査院の検査では、これ以外にも、交換が予定されている機器に点検を実施したり、性能試験の再開が見込まれないのに試験の準備作業を続けたりするなど、不要とみられる契約がみつかった。

・・・(中略)

本格的な稼働には至らず、性能試験での稼働日数は250日。検査院は、性能試験開始以降の技術成果の達成度も独自に試算したが、結果は当初の目標の16%にとどまっていたという。(高橋淳)

〈もんじゅ〉 原発の使用済み核燃料を再利用する「核燃料サイクル政策」の柱とされた高速増殖原型炉。1968年に予備設計が始まり、94年に初臨界したが、95年にナトリウム漏れ事故で停止。10年には、核燃料の交換装置が原子炉容器内に落下する事故もあった。稼働は計250日で、16年末に廃炉が決まった。

〈出典:廃炉のもんじゅ、ほぼ稼働せず経費1兆1300億円 5/12(土) 5:24配信 朝日新聞デジタル〉

このように、「もんじゅ」を運転しようとして、わかったことは運転は技術的に無理とい

うこと。

それで、「もんじゅ」の廃炉を決定したまではよかったけど、驚くことに「もんじゅ」と

は別の新しい高速増殖原型炉を作って開発を続けるという。

日仏両政府は20日に合意した原子力分野の関係強化策に基づき、廃炉になる高速増殖炉原型炉もんじゅの後継炉として共同開発する実証炉「ASTRID(アストリッド)」の実用化に向けた新組織を設立したい考え。世界の原子力産業に吹く逆風を乗り越えるため、東西の原発大国である日仏が手を組んだ形だ。

合意文書では、日仏がアストリッドの開発で必要な技術や得られる知的財産に関する議論を2018年末までに終えるとした。両政府は既に策定した工程表で19年までは基礎研究を行うとしており、20年以降の計画で建設や運営を担う新組織の発足を盛り込む考え。

日仏両国では、東日本大震災後に安全基準を強化したことで原発の新設計画が進まず、関連企業の事業環境が悪化し続けている。アストリッド計画の主体となる仏原子力大手アレバも経営難が続き、今月1日発表の16年決算では6年連続の最終赤字を計上した。

三菱重工業と日本原燃は21日、提携先のアレバが新設する使用済み核燃料再処理会社にそれぞれ2億5千万ユーロ(約300億円)を出資すると発表。関与を強めることで青森県六ケ所村で進める再処理事業に支障が出ないようにする。

原子力産業では、中国など新興国勢が自国の市場拡大を背景に技術的にも猛追しており、原発大国である日仏両国が「(中国よりも)一段上のパートナーだと確認しあう」(経済産業省幹部)ことで今後も優位性を保つ思惑がありそうだ。
〈出典:日仏、「もんじゅ」後継の実証炉実用化へ新組織設立目指す 原子力で関係強化 産経ニュース2017.3.21 22:19〉

現段階で、役立たずの「もんじゅ」に1兆1300億円も使っておいて、しかも廃炉に向け

た経費もこの先、どれだけかかるかわからない中で、新しい高速増殖原型炉を作っていい

のでしょうか?

円を超す国費を投じながら、技術成果の達成度はわずか16%。会計検査院の「もんじゅ」に関する報告書が明らかにしたのは、半世紀以上も国の原子力政策の中核だった高速増殖炉開発の惨憺(さんたん)たる結末だ。

廃炉のもんじゅ、ほぼ稼働せず経費1兆1300億円
達成度の内訳は「機器・システム試験関連」16%、「炉心試験・照射関連」31%、そして「運転・保守関連」が0%。「もんじゅ」を所管する文部科学省の2012年5月時点の試算を検査院が再計算し、16年12月の廃炉決定時点の達成度として示した。実用化に欠かせない基本性能を確認する原型炉の役割は、ほとんど達成できなかった。

・・・(後略)

〈出典:惨憺たる結末のもんじゅ 現実見ずに後継炉開発の暴挙 朝日新聞デジタル編集委員・上田俊英2018年5月12日05時47分〉

私もこの記事にあるように、「現実見ずに後継炉開発の暴挙」と考えざるを得ません。

「もんじゅ」で、これだけの大失敗して、高速増殖原型炉を人間が制御するのは無理とわ

かったのに、関係者は何故、推進するのでしょうか。

そして国は何故、推進を支持するのでしょうか。『事故・ミスの続いた「もんじゅ」!なぜ、政府は高速炉を推進するのか?

高速増殖炉の開発に参画する人は「もんじゅ」の関係者ばかり

高速炉開発会議に参加したメンバーは、経済産業大臣、文部科学大臣、電気事業連合会、

原発メーカーの三菱重工、そして「もんじゅ」の運営主体である日本原子力研究開発機構

です。

つまり、失敗した「もんじゅ」の関係者ばっかり!

研究開発から撤退するということは、簡単に言えば自分たちが何十年もやって来たことが

無意味だったということです。

仕事の上では無意味な人生であったと言えるかもしれません。

しかも税金をすでに1兆1300億円も使っていて、もんじゅの廃炉にまであと何千億円か

かるかもわからないのです。

撤退すれば国民から厳しい批判にさらされるでしょう。

こういう状況下では、「もんじゅ」の関係者は、開発を推進するという方向を一緒に向い

ていくしかないのでしょう。

しかし、気持ちはわかりますが、それはあまりにも身勝手というもの。

無茶苦茶な判断です。

「もんじゅ」関係者たちの判断を変更させる手段はないものでしょうか。

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