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長寿論争で、食べ過ぎよりカロリー制限の方が効果的!当たり前?の結論

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米国の2つの研究所、ウィスコンシン大学と国立加齢研究所とが、アカゲザルを使って、好きなだけ食べさせる集団と、それよりも摂取カロリーを3割減らした集団で、生存年数などを比較する実験をしていたということです。

 

 

 ここまで、聞いただけで、「好きなだけ」食べる方が、悪いに決まってますよね。人間もペットも好きなだけ食べるとメタボになるし、糖尿病等の各種成人病への入り口になったりします。 

日本には、昔から「腹八分目」という貴重な箴言がありますので、腹八分目を実践すると確かに体重も減るし、血液検査結果もよくなります。

 実際、今回の研究報告は、「カロリー制限」の方が長寿に効果があるという結果でした。

カロリー制限、やっぱり長寿に効果 論争に終止符か
朝日新聞デジタル 1/18(水) 7:52配信

 カロリー制限はやはり長寿に効果がある、とする研究結果を米国の二つの研究チームがまとめ、17日付の英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズに発表した。両チームは1980年代後半からアカゲザルで実験を続け、効果をめぐって相反する結果を発表。両チームが共同で実験データを再解析し、「効果あり」で結論が一致したという。

 二つの研究チームは米国のウィスコンシン大学と国立加齢研究所。いずれも、好きなだけ食べさせる集団と、それよりも摂取カロリー量を3割減らした集団で生存年数などを比較する実験をしているが、大学は2009年と14年に「効果あり」、研究所は12年に「効果はなかった」と発表していた。

 今回、両チームで15年7月までの互いの実験を比べると、カロリー制限を始めた年齢が大学は大人の7~15歳なのに対し、研究所は1~23歳と幅広かった。このため、研究所のデータについて、実験開始時の年齢を若年(1~14歳)と中高年(16~23歳)に分けて改めて解析すると、若年でカロリー制限を始めた場合は寿命が延びる効果はみられなかったが、中高年で始めた場合は効果がみられ、特にオスは平均寿命の推計が全体よりも9歳ほど長い約35歳だったという。

 また、両チームの解剖データを調べたところ、開始年齢や性別にかかわらず、カロリー制限をしたグループのほうが、がんの発生率が15~20%ほど低かった。糖尿病や脳卒中など加齢に伴う病気も、より遅く発症していた。

 東京都健康長寿医療センター研究所の石神昭人研究部長(老化制御)は「論争に一つの終止符が打たれた。約30年に及ぶカロリー制限の研究データは、人間にも置き換えることができそうだ」と話す。

 

「好きなだけ食べる」グループと、それよりも「摂取カロリーを3割減らした」グループとを比較したというのですから、「好きなだけ食べた量の3割減」はちょうど、腹八分目に近いカロリー摂取量になっていたと思います。

ということで、健康にも、長生きにも「腹八分目がいいよ」という昔からわかりきっていることをわざわざ、お金をかけて証明したに過ぎない話だなと思いました。

もっとも、経験的にわかっていることでも、科学的に証明することは大事なことですけど。

ところで、長生きするためには、カロリー制限以外にどんなことに気をつけたらいいのでしょうか。ちょっとネット検索してみます。

①男性の場合、離婚しないことですよ!

これ最近、よく話題になりました。日本人の場合、離婚した男性の40歳時点での平均余命は、離婚していない人に比べて、およそ10歳も短いそうです。

②下の記事によると、「いい人」と呼ばれる人は周りに気を使っているので、ストレスをため込みやすく、その結果、特定の癌(メラノーマや乳がんなど)にかかりやすいそうです。

 この話は、経験的にも納得できますね。ストレスは糖尿病発症のきっかけにもなりますし、胃潰瘍の原因にもなりますから。

長寿研究 離婚で死亡リスク3倍、がん患者にはいい人多い
NEWS ポストセブン 2017.01.09 07:00

長寿と性格は無関係ではない
性格と長寿の相関関係をめぐっては、多くの研究成果が報告されている。日本人の死因1位のがんについても、性格は無関係ではないとする研究が複数ある。

1979年にカリフォルニア大学の心理学者リディア・テモショック氏がメラノーマ(悪性黒色腫)専門のクリニックで、がんに関係する性格を調査した。すると「メラノーマ患者のほとんどが極端にいい人」であるとの結果が出た。この研究では、患者への面談調査によって、その性格を分類、分析していった。その結果、怒りを表に出さない、人付き合いに我慢強い、周囲の望む行動をとろうとする、などの特徴のある人が多数を占めたというのである。

「自分より相手を優先し過ぎる人に典型的なもので、自己抑制が強すぎることでストレスを溜め込み、免疫に影響すると考えられています。ただし現状では全てのがんではなく、メラノーマや乳がんなど、特定のがんで認められている」(精神科医で岡田クリニック院長の岡田尊司氏)

◆離婚すると死亡リスクが3倍になる

2004年にコペンハーゲン大学を中心としたグループは、離婚した男性の死亡リスクがそうでない男性に比べて3.1倍高まると発表した。

では日本ではどうか。妻のいる40歳時点の男性の平均余命は38.4歳(1995年)。これに対し離婚した男性では28.7歳と、なんと9.7歳も余命が縮まったのだ。データを示した岡田氏がいう。

「逆にいえば、家庭生活が安定した人は離婚した人より10年も長生きだったことになります。アメリカの心臓外科医、メイヤー・フリードマン氏が調査によって導き出した『真面目な人が長生きする』というメカニズムにも関わってきますが、そういうタイプの人は結婚生活が長続きしやすい。先ほど述べた対人関係での『愛着』が、家族との間でうまく働いていることも長生きすることの大きな原因だと考えられます」

生まれつき与えられた性格を自分で変えることは簡単ではない一方、家族や同僚との関係から少しずつ変えられることもある。

絆の結び方を考えることが、長寿につながる──「長生きと性格」の関係を追った諸研究からは、そんな命題が見えてくる。週刊ポスト2017年1月13・20日号

 

③さて、次はどちらのタイプが長生きするかという話です。

日本における調査結果は、「低学歴で低所得」の人は「高学歴で高所得」と比べて死亡リスクが1.66倍、「高所得」の人同士では、「低学歴」が「高学歴」より1.3倍高かった(いずれも男性)ということです。

 この調査結果は、何人の人を調査したのかはわかりませんが、興味深いです。低学歴でも高所得を得ている人は、成功して高所得を売るまでに心身ともに無理をしているということでしょうか。

「高学歴のお金持ち」と「低学歴のお金持ち」に寿命の差
NEWSポストセブン2016.08.20 16:00

 健康とは関係なさそうな事柄が「寿命」に影響し、寿命格差を生んでいるという。国内外における大規模疫学調査などから、寿命の違いを比べてみた。

◆「作り笑い」をすると寿命が延びるって本当?

 過去50年間の米野球選手の顔写真の表情を調べると、「自然な笑顔」の人は「笑顔なし」より7年間、「作り笑い」は「笑顔なし」より2年長生きしていた。作り笑いでも健康にいいことがわかった。

◆「超ポジティブな人」と「真面目な人」。長生きはどっち?

「子供の性格と寿命」の関係を調べた米での研究によると、「真面目で粘り強い性格」が最も長生きした。「楽観的で社交的な性格」の人ほど慎重さに欠ける判断をしがちで、事故などによる死亡リスクが高まった。

◆「高学歴のお金持ち」と「低学歴のお金持ち」。寿命が長いのは?

 日本での調査結果によると、「低学歴で低所得」の人は「高学歴で高所得」と比べて死亡リスクが1.66倍、「高所得」の人同士では、「低学歴」が「高学歴」より1.3倍高かった(いずれも男性)。

※論文「高齢者における所得・教育年数別の死亡・要介護認定率とその性差」(2012年。近藤克則ら)より。※SAPIO2016年9月号

 

④ では、どんなタイプの人が長生きするのでしょうか。

意外ですが、「仕事人間」は長生きできるらしいです。でも、これは身近な経験則を当てはめるとちょっと信じられない感じです。

一方、「人の悪口をよくいう人は心臓病、肺がんになりやすい」ということですが、科学的というよりも、「天罰が下る」的な感じで、おもしろいです。

性格と長寿の関係、悪口な人は心臓病・肺がんになりやすい
NEWSポストセブン 2017.01.07 07:00

 性格と長寿の相関関係をめぐっては多くの研究成果が報告されているが、画期的とされたのが2011年に米国で発表された「長寿プロジェクト(The Longevity Project)」である。この研究が注目されたのは、大規模な対象者集団を幼年期から晩年までの長きにわたって追いかけた「80年追跡研究」だったからだ。

◆「仕事人間」は長生きできる

 追跡研究は日本でも行なわれている。東北大学大学院医学系研究科教授・辻一郎氏の研究グループは1994年、宮城県大崎保健所管内の40~79歳の約5万2000人に対し性格や生活習慣を問うアンケート調査を実施。その後12年間にわたって生存状況を追跡した。

 辻氏らは「日常生活の中で大切なもの」を対象者に聞いた。そこでは、「仕事」と答えた人の死亡率が11%と最も低かった。死亡率が最も高かったのは、「名誉」と答えた人(28%)だ。辻氏は著書『病気になりやすい「性格」』(朝日新書)の中でこう記している。

「仕事に励んだことで『金銭』や『地位』『名誉』も得られるだろうし、それを目標に頑張る人もいるだろう。ところが、その3つが大切だと答えた人の死亡率は高かった」

 金銭や名誉ではなく、目の前の仕事のやりがいに燃える人の方が長生きする可能性が大きいということだ。

◆せっかちな人は心筋梗塞になりやすい

 海外では命にかかわる病気と「性格」の関係を探る研究も続々と進んでいる。アメリカの心臓外科医、メイヤー・フリードマン氏は1959年、追跡調査によって、心臓疾患患者に共通する性格を「せっかちで競争心が強い」とした。

 これはカリフォルニア州で働く39~59歳の男性3154人を対象に、8年半の間に心臓疾患の発症率がどれくらいだったかを調べた結果によるものだ。「せっかちで競争心が強い」タイプはそうでないタイプに比べ、心筋梗塞の発症率で2.12倍、狭心症では2.45倍も高かった。

 この研究では、時間に対する強迫観念がストレスとなり、疾患につながっているとの仮説が示されている。

◆人の悪口をよくいう人は心臓病、肺がんになりやすい

 さらに、フリードマン氏の研究では「人の悪口をよくいう」人も心臓病のリスクが高まるとしている。ここでも、人の悪口をよくいう人には競争に勝とうという気持ちが強いタイプが多く、そのことから前述の「せっかちで競争心が強い」人が心筋梗塞になりやすいことと同じロジックが当てはめられると解釈されている。

 また、後の調査でそういうタイプの人は死亡率やそれ以外の病気のリスクも高まるという結果が出ている。精神科医で岡田クリニック院長の岡田尊司氏はこう話す。

「後のフランスの13年にわたる追跡調査では、『神経過敏で攻撃的になりやすい性格』は死亡率が高まる要因となっていたし、別の研究では言葉の暴力が激しい人は早く肺がんになりやすいとの結果が出ています」※週刊ポスト2017年1月13・20日号

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