人にうつる犬猫の感染症~感染したら死ぬ病気もあるの?

家畜やペット動物が持っているコリネバクテリウム ウルセランス菌に感染したみられる

60代女性が国内で初めて死亡ました。

コリネバクテリウム ウルセランス菌とは

コリネバクテリウム ウルセランス(Corynebacterium ulcerans)菌の内、毒性の強い

ものがジフテリア毒素をつくることがあり、これが人に大きなダメージを与えることがあ

るということです。

国内の2001年から2010年までの感染例は8例ということですので(国立感染症研究所)、

愛犬家・愛猫家の数を考えると、めったにない感染症ですね。

国立感染症研究所HPより

コリネバクテリウム ウルセランス(Corynebacterium ulcerans)

コリネバクテリウム ウルセランス( 以下 C. ulcerans)はジフテリア菌 (Corynebacterium diphtheriae) の近縁菌で、ジフテリア毒素をつくることがあります。ジフテリア毒素をつくるC. ulceransは、ジフテリア類似の症状を引き起こすことがあります。近年欧米諸国で注目され、日本においても問題となりつつあります。通常C. ulceransは毒素を産生しない場合が多いが、ジフテリア様疾患の患者から分離されたC. ulceransは、ジフテリア菌とほぼ同じ毒素を産生する。

ジフテリアとは

ジフテリアという病名はこれまでに聞いたことはあります。おそらく多くの皆さんもそう

でしょう。

でもジフテリアに感染すると、どんな症状になるのか知っている人は少ないのではないで

しょうか。

ジフテリアとは(引用:国立感染症研究所HPより)

ジフテリア(diphtheria)はジフテリア菌(Corynebacterium diphtheriae )の感染によって生じる上気道粘膜疾患であるが、眼臉結膜・中耳・陰部・皮膚などがおかされることもある。感染、増殖した菌から産生された毒素により昏睡 や心筋炎などの全身症状が起こると死亡する危険が高くなるが、致命率は平均5〜10%とされている。現在我が国ではトキソイドワクチンの接種により患者は 激減し、年間数例が散発的に報告されるだけとなったが、1990 年代前半からの旧ソビエト連邦での大流行は、欧州各地を巻き込んだ国際的な問題となった。ジフテリアは国際的に予防対策が必要かつ可能な疾患として扱わ れ、WHO ではExpanded Program on Immunization (EPI )の対象疾患の1 つとしてワクチン接種を奨励している。

国内では、年間数例が報告されるだけというので、感染はそんなに心配する必要はないと

思いますが、致命率は平均5〜10%ということですので、油断はできないですね。

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人にうつる犬猫の感染症

動物由来感染症の代表的な疾患〈引用:大阪府獣医師会HP

パスツレラ症

パスツレラ菌は犬や猫の口膣内に常住する菌で噛まれたり掻かれたりすることで、皮膚に発赤や湿疹を起こしたりします。

レプトスピラ症

主にネズミを媒介とし、犬からうつる腎臓を患う病気で、寄生虫に近いこの菌は皮膚接触するだけでうつり、重篤な病状に陥る病気です。

瓜実条虫症(うりざねじょうちゅう)

ノミ・シラミの中に存在し、人の口からうつる寄生虫です。

狂犬病

  • 狂犬病

エキノコックス症

エキノコックスは感染したキツネやイヌの糞便中に排泄された虫卵が人の口に入ると長い年月をかけて肺不全になります。
野ネズミを捕食するキツネと同様にイヌでもネズミを捕食すると感染し、地域を汚染します。
特に北海道を発生地としますが、飼犬の移動により本州でも報告があります。

ブルセラ症

犬の生殖器障害をおこす菌で、人にうつると発赤やかゆみを起こします。

イヌ・ネコ回虫症

イヌ・ネコの糞便中に存在する寄生虫が免疫力の弱い人に感染があります。
汚れた水を飲むことや生肉を食べることで感染し、人の体内を迷入して、機能障害をおこす神経症状があります。

Q熱

コクシエラ菌に感染したペットや家畜の糞便や卵・乳を通して感染し、倦怠感を示し、肝炎や肺炎まで症状を示すことがあります。

ネコひっかき病

名前の通りネコに引っ掻かれることで、バルトネラ菌が侵入し、発熱・発赤しリンパ節を腫らせる症状を示します。

トキソプラズマ症

ネコの糞便や熱処理していない豚肉から、妊娠中の免疫の弱っているヒトへうつり、流産や神経症状を示すことがあります。

鳥インフルエンザ

最近、感染した養鶏場の閉鎖・鳥の処分でご存知の方も多いと思いますが、特に伝染性が強く強毒性もあり、人間での死亡率が高いとして恐れられています。
このウィルスは、容易に自身の形を変え免疫を作るまでの時間を要し、また豚や他の動物にまで感染できるという能力を持ち備えています。
ワクチンは十分備蓄していますが、日頃の予防と同様‘手洗い’や‘うがい’は欠かせず、流行時は外出など人ごみに出るのは避けてください。

オウム病

クラミジア菌に汚染された鳥の糞便からヒトにうつり、かぜ様症状を示します。
鳥かごは清潔を保つ必要があります。

クリプトコッカス症

ハトの蓄積した糞便から飛沫したクリプトコップス菌が、免疫力の低下したヒトの呼吸器に侵入し、肺炎・髄膜炎・神経症状を示し死にいたることがあります。

皮膚糸状菌症

イヌ・ネコ・ウサギ・ハムスターからうつるカビの一種で、皮膚に感染すると発赤・水疱から円形脱毛を呈し、リング状に広がります。
湿気を好む菌ですので、動物・ヒトの両者とも清潔な環境と皮膚の乾燥を保つことが大切です。

食中毒菌

季節が暖かくなると集団食中毒の報道で耳なされる方も多いと思いますが、キャンピロバクター菌、サルモネラ菌などは動物の糞便などに多く存在し、ヒトが摂取すると下痢・発熱を起こします。

次は感染を予防するための心がけです。

予防方法

気持ちの上では、恋人のような、家族以上の存在であっても、口移しで食べ物を与えたり触れたり手で食事をすることはやめ、手洗いを励行し、生肉の摂取は避け必ず熱処理したものを食べるようにしましょう。

動物を飼うにあたっては、糞便など排泄物やその周囲を清潔にするように常に心がけ、飼主当人はもちろん家族や周辺の人を動物由来感染症から防ぐようにしましょう。

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