自民党安部首相の権力が強いわけ、武勇伝と小選挙区比例代表制のお陰

東京都議選の結果を受け、自民党内には不満・不安が高まっています。

昔の自民党であれば、派閥の勢力が均衡しており、相手が下手を打てば、いつもで俺が取って

代わるよという大物がいたはず。

ところが、現在、これだけ安倍首相が(その部下たちが)下手を打っても、安部首相の代わり

が出てきません。

<都議選惨敗>自民党内に不満高まる 改憲日程、疑問視も
7/3(月) 11:46配信 毎日新聞

自民党内では安倍晋三首相や執行部への不満の声が出始めた。閣僚の一人は「党内は荒れる。これで荒れなかったら自民党はなんなんだ、という話になる」と漏らした。党の憲法改正案を今秋の臨時国会で示すとした首相主導のスケジュールを疑問視する声も強まっている。

「ポスト安倍」を狙う岸田文雄外相は3日午前、東京都内で記者団に「選挙結果に国会議員の言動が影響したという指摘を多くいただいている」と敗因を指摘しつつ、「私は内閣の一員。(首相と)ともに努力しなければならない」と述べて政権を支えるとした。石破茂元幹事長は2日深夜、「都民ファーストが勝ったというより、自民党に懸念や疑問が持たれている。問われているのは自民党だ」と語った。

自民ベテラン議員は「経済最優先に戻るしかなく、憲法改正の旗は降ろすのではないか」と述べ、首相の党運営が厳しくなるとみる。中堅議員からも「憲法改正はできないし、やらせない」との声が上がった。

政権内でも厳しい受け止めが相次ぐ。首相周辺は「予想外に負けた。政策的な問題ではないが、(政権への打撃は)大変なことになる」と身構えた。官邸に近い党幹部は「憲法の論議など、さまざまな国政の課題に影響が出るだろう」と語った。一方、政府高官は「党内で足を引っ張る人はいないだろう。政権運営への影響はあまりないと思っている」と党内の動きをけん制した。

石破茂元幹事長は、『都民ファーストが勝ったというより、自民党に懸念や疑問が持たれてい

る。問われているのは自民党だ』と語っていますが、その認識は多くの国民の考えと一致して

いると思います。

森友学園に始まる一連の国会答弁・政府答弁、官僚の答弁は、本当に国民をバカにした内容が

多かったように思いますね。

最近では、稲田防衛大臣が、都議選応援演説で「自衛隊や防衛省や防衛大臣が応援している」

と明言しておきながら、「自衛隊や防衛省や防衛大臣が応援している」というのはあんた達の

誤解だなどと、平気で発言したことも、ひどかった。

さんざん、追求されてから、「みんながそういうなら、謝罪します」みたいなことでは、国民

の気持ちを納得させることはできません。

さて、こんなことがいっぱい続いたにも関らず、安倍首相が今なお、権力を持ち続けるのはなぜ

でしょうか。

次のような記事がありました。ここには16年前の安倍晋三官房副長官の武勇伝(?)が記

載されています。

安部首相が、時々切れて、ヤジを飛ばしたりするのは、もともと持っていたこうした性格に起

因しているのかもしれません。

安部氏の16年前の行動

これでマスコミ界に強面を印象付けた。

〈出典:勘繰る政治――忖度と迎合、権力分立の荒野

「安倍忖度」政治の原点は、安倍自身が関わった2001年のNHK事件にある。すべては「勘繰れ」という安倍氏が思わず発した言葉に象徴される。

2001年1月30日、NHK教育テレビ(Eテレ)で放送された「ETV2001」の4本シリーズ「戦争をどう裁くか」の第2回目「問われる戦時性暴力」という番組をめぐって、当時の安倍晋三官房副長官が尋常でない関わり方をした。この番組は、2000年12月に東京・九段会館で開かれた市民団体主催の「女性国際戦犯法廷」を素材に企画されたものである。番組内容を知った右翼団体などが、NHKに放送中止を要求した。担当プロデューサーなどへの右翼の脅迫も起きた。局内では「より客観的な内容にする作業」が進められた。放送2日前の1月28日夜には44分の番組が完成した。ところが、翌29日午後、当時の松尾武放送総局長と野島直樹担当局長が安倍氏に呼ばれ、議員会館で面会した。安倍氏は慰安婦問題などの教科書記述を調べる研究会「日本の前途と歴史教育を考える若手議員の会」元事務局長だった。安倍氏は「一方的な放送はするな」「公平で客観的な番組にするように」と求めたという。そして、しぶるNHK幹部に対して、「勘繰れ、お前」と叫んだという。

29日夕、NHK番組制作局長が「(国会でNHK予算が審議される)この時期に政治とは闘えない」と伝えて、番組内容の変更を指示したという。松尾、野島両氏が参加した「異例の局長試写」が行われ、試写後、松尾氏らは、① 民衆法廷に批判的立場の専門家のインタビュー部分を増やす、② 「日本兵による強姦や慰安婦制度は『人道に対する罪』にあたり、天皇に責任がある」とした民衆法廷の結論部分を大幅にカットすることを要求した。さらに放送当日夕方には、中国人元慰安婦の証言などのカットを指示。番組は40分の短縮版が放送された。この状況に対して、この番組の担当デスクだった番組制作局プロデューサーがこの事件を世間に訴えた(永田浩三『NHKと政治権力――番組改変事件当事者の証言』(岩波現代文庫、2014年)参照)。

NHKの放送総局長に向かって、「勘繰れ、お前」という安倍晋三(永田・前掲書170頁)。震え上がった局長たちは、現場に介入して強引に番組内容を改変していった。安倍氏は「改変しろとは言っていない」と「反論」するが、ここに忖度が生まれる。本人は「直せ」と言わなくても、呼びつけて「勘繰れ、お前」といったことは間違いないのだろう。(以下略)

小選挙区比例代表制が安倍首相・党執行部に権力を集中させる。

簡単に言えば、自民党執行部の言うことを聞かないと、小選挙区と比例代表の重複立候補を認

めてもらえないし、比例代表の順位を上げてもらえないということです。

議員は落選すればただの人。

国会議員として手厚く処遇されていたのが無職も同然で、自分の行く末は不安ばかりというこ

とになります。

新人であればあるほど、安倍総理以下、自民党執行部にすり寄っていくしかありません。

これが現在、物言わぬ自民党議員の大きな理由でしょう。

また、『Wikipedia小選挙区比例代表並立制』には次のようにあります。

駿河台大学法科大学院教授の成田憲彦は、「第1党の比例単独下位で当選した議員は、日常活動の場としての選挙区を持たず、次回の当選も見込めずにポピュリズム的行動に走り、党の不安定化要因となった」と指摘している。
羽原清雅は、「派閥の弱体化に伴い党執行部の権限が強化され、強引な解散権の行使や、選挙の焦点を1つに絞って世論の不消化を招く「非民主的な権力行使」につながった」と指摘している。
〈出典:Wikipedia〉

また、『勘繰る政治――忖度と迎合、権力分立の荒野』では、次のような興味深い話も紹介さ

れています。

連載第3回(21日付)では、「沈黙」が支配する自民党内を描く。印象に残ったのは、天皇退位をめぐる懇談会で、あまりに意見が出ないので座長の高村正彦副総裁が、「みなさん、もっと発言してください」と一言。重鎮の一人が女性天皇について触れるや、「この場ではやらない」と、「安倍首相の意に沿わないことが明らかな意見は封じる」。また、石破茂氏が派閥の先輩の島村宜伸元農相に会ったとき、島村氏は「あの時言った通りになったろう」と。90年代に小選挙区制を導入するとき島村氏は反対派の急先鋒で、「常に権力が集中して、みんな言うことを聞くやつばかりになるぞ。物言わぬ政党になり、つまらない議員が増える」と予言していた。当時小選挙区制導入の旗振り役だった石破氏は、「誠に申し訳ございません。こうなるとは思いませんでした」と頭を下げたという。2012年総選挙で初当選した若手は「沈黙する自民党」しか知らない。「先輩が黙るなら、私たちはなおさら。何か言ったら自分がおしまい」という。毎回、あきれるような、寒々とした話が続き、ため息が出る。〈出典:勘繰る政治――忖度と迎合、権力分立の荒野

島村宜伸元農相は、小選挙区制を導入するとき、反対派の急先鋒で「常に権力が集中して、み

んな言うことを聞くやつばかりになるぞ。物言わぬ政党になり、つまらない議員が増える」と

予言していたのです。

さりとて、安倍首相以外の有力政治家も、以前の中選挙区制には戻りたくないようです。

その理由は、中選挙区制は選挙にお金とエネルギーが随分かかるからだといいます。

一体どうすればいいんでしょうか。

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